やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

水産庁がパラオに密漁監視船を提供

いよいよ水産庁がパラオに密漁監視船を提供する、という記事が日経に出たという。(2010年12月30日付け)

  昨年、水産庁の宮原審議官のコメントをスクープしてある。宮原審議官、本気だったようだ。

 記事には、水産庁が民間企業から監視船業無用の船を借り上げ、パラオ政府に貸与する方式を検討、とある。USCGが進めているShip riders Agreement方式のようだ。

 さらに漁業規制を求める要因として中国や欧州の需要が高まっていることをあげているが、日本の違法操業も勿論あるし、漁業資源に対する中国脅威論も冷静に分析する姿勢が必要だ。本件については下記三重大学の勝川先生のブログが参考になる。

「カツオ漁業における中国脅威論を分析する」

 

 何よりも世界最大のお魚消費国、日本が、漁業資源の管理、監視をしようということはいいことだ。ここはオールジャパンで協力していければよいのだが。。。