前回の島サミットから米国の参加があったのである。
繰り返すが、これは笹川平和財団が、外務省からアドバイスを求められ、提言した事の一つである。
実際は、直前だったため組織としてまとめられず、羽生会長の判断で当方の個人的立場で提出したが、笹川会長、羽生会長の意向に添ったものと理解している。
羽生会長からは「そんな事提案したって、無視されるだけだよ。」と言われたのを覚えている。
なので、PALM6に米国の参加があったのは、超意外であった。
今のところ、当方の提案を無視したのは海洋政策本部だけである。
官邸でさえ、しっかり検討したい、という回答をくれた。
しかし、サミット直前だったため米国も準備不足であまりパンチが効かせられなかった。
次回の、即ち今回のPALM7には、というコメントを国務省の職員から伺っていた。
とろこが今回の島サミットには米国の参加がなかった。
なぜ?なにがあったのか?
このような情報はウェッブにはなかなか出て来ない。
島と海のネット総会の現場で複数の方から情報を得る事ができた。
反対したのは太平洋島嶼国、だという。しかも赤道以南の。
理由は、米国とは別にサミットを開催するから(今年9月ワシントンD.C.で開催予定)ということらしい。
早速米国国務省の知人と話したが、島嶼国にしてみれば、日米がタッグを組むのは面白くない、即ち自分たちの外交カードが使いずらくなる。分割統治ができなくなるからではないか、というコメントであった。
確かにそれはある。
米国人が来れば
「俺の息子はマイクという。日本は悪い事をした。」と言い
日本人が来れば
「俺に息子は太郎という。米国の統治はひどい。」と言う。
これを二枚舌と非難するなかれ。小国が生きていく知恵なのである。
大国もマフィアもビリオネラーも汚職マネーも、手玉に取るのが小島嶼国の生きる道。
そこに日米がいっしょに来たらどうなるか。
「俺の息子は太郎ともマイクとも言う。日米は悪い事もいい事もした。」
であろうか。これでは外交カードにならないのだ。
しかし、良くも悪くも日米の協力なくして、広い太平洋は管理できない。
幸い、笹川会長がスピーチで米国、豪州との協力関係をさらに強化すると明言されていた。
私の言っていることは矛盾するかもしれないが、何から何まで島嶼国の主張を聞いていてはいけないのだ。現実を知る島嶼国のリーダーと信頼関係を築いておけば、容易に理解を得る事は可能なはずだ。