やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

米国史上最大級の資産差し押さえ事件とディカプリオ、そしてパラオの海洋保護区

Department of Justice announces guilty plea in 1MDB case

 

ディカプリオの映画がマネロンと関係している記事をちらっと読んで気にはなっていた。先ほど下記の記事を見つけてショックを受けている。

「マレーシア政府の腐敗ぶりにディカプリオも真っ青

1MDBの資金流用疑惑に米司法省がメス、ナジブ首相の刑事責任追及も」

2016.8.3(水) 末永 恵

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47506

マレーシアの投資会社1MDBのマネーロンダリングにハリウッドが、そしてディカプリが加担していたのである。私は確信犯だと思う。上記の記事ではディカプリオの光と影と描いているが、ディカプリオの海洋環境支援も美名の下の脱税、節税対策。

そしてその手助けをしているのが、PEW始め(ハリウッドとの関係が強いと自ら自慢しています)TNCなどの環境NGO が編み出した環境保護区と信託基金のシステムなのだ。

上記記事より

「トヨタ自動車の「プリウス」や「レクサスLS」などのエコカーを早くから保有し、アカデミー賞授賞式にはベンツやベントレーで来場するハリウッドスターと一線を画し、プリウスで登場、環境活動家としても知られるディカプリオの“影”の部分が暴露される可能性もあり、1MDBの余波はハリウッド業界をも巻き込む様相に発展している。」

<参考>

yashinominews.hatenablog.com

<ザ・ガーディアン>

米国史上最大級の事件をあぶりしたのは<ザ・ガーディアン>であった。

下記の記事長いけど今読みました。1MDBの背景にあったのがアラブのオイルマネー。

お金に心を奪われた内部紛争が情報のリークに繋がった。これを主導したのが、イギリスの台所でサラワクニュースを送り続ける フリーランスのジャーナリスト、Clare Rewcastle Brown女史。

まるで映画である。

"1MDB: The inside story of the world’s biggest financial scandal

How a jailed former banker and a lone British journalist broke a story that shook the world" by Randeep Ramesh, 28 July 2016

https://www.theguardian.com/world/2016/jul/28/1mdb-inside-story-worlds-biggest-financial-scandal-malaysia?CMP=share_btn_tw

<アラブと太平洋島嶼国>

気になっていた別のニュースがある。

この5月UAEの王子様 Sheikh Abdullah bin Zayedがパラオを訪ね、ペリリュー、アンガウルへの再生可能エネルギーの支援をする事を発表。

Palau Unveils 3 UAE Funded Renewable Energy Projects

http://www.pireport.org/articles/2016/05/17/palau-unveils-3-uae-funded-renewable-energy-projects

なんでパラオ?しかもなんでペリリュー、アンガウル?

上記のガーディアンの記事はUAEではなくサウジアラビアの Prince Turki bin Abdullahが絡んでいる。

しかし、アンガウル、ペリリューは怪しい投資の話がいつも暗躍しており、2014年にもIRISというマレーシアの投資会社が出資をするリゾート開発の話があった。

IRISとUAEの関係があるかどうかもわからないが、ガーディアンの記事を読むとアラブとマレーシアの関係があり気になってしまう。その背後にはロンドンのシティと米国のウォールストリー、そしてハリウッドという世界の欲望を生み出すシステムがあるのだ。

<参考>

yashinominews.hatenablog.com