パラオに約7億円をかけた、シャコガイ養殖場が日本のODAであたらに建設される。
これは、レメンゲサウ大統領が主導する海洋保護区に対する一つの水産庁からの回答ではなかろうか?
パラオが商業漁業を禁止する保護区案を制定した背景には、広大なEEZを保有していても海外の漁業国ばかりが儲かりパラオへの収益が少ないという主張がある。 それならば、パラオの水産業を支援しよう、パラオ人のビジネスに繋がり、自分たちの食も豊かになる漁業を支援しよう、という水産庁の意図ではないか?
イヤ、今までも水産庁はODAで小島嶼国に多くの支援をしてきた。 しかし、小国の悩みとして恒常的なインフラの不備がある。頻繁に電気が止まって冷蔵庫が壊れたり、壊れても修理しないでそのままだったり。 日本のODAで何億円もかけて地元の漁師を育てても、地元漁業会社が破産して就職先がなかったとか。 そんな話ばかりである。
天皇皇后両陛下がパラオを訪問されてから日本の対パラオ支援の姿勢は一気に変わった。 電気、上下水道、空港、通信、交通、海洋法執行支援等々の丸ごと支援である。 しかし、箱もの支援で終わってアカン。 人材育成、経営指導、運営等々生き長く、パラオの社会を支援して欲しい。
50年前ほどに立てられた現在のシャコガイ養殖場
<関連資料>
評価報告書 パラオ共和国 ― 2014 年 度 水産振興・資源管理 推進 事 業 ― (終了時評価-2015 年 4 月) http://www.ofcf.or.jp/activities/evaluation_internal_doc/h27_2015/2015_16_palau.pdf