やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

もう一つの大統領就任式

 世界がトランプ大統領就任式に釘付けの時、人口2万弱の太平洋の小国パラオでも大統領就任式が行われていた。

今回の大統領選で4期目となるレメンゲサウ大統領。対抗馬スランゲル・ジュニアとの接戦はこのブログでもお伝えしてきた。

 

就任式のスピーチが地元の新聞に取り上げられている。

 

下記の演説で気になった点。環境より人を前に持って来ている。

海洋保護区優先で下水、上水問題に対応できなかった反省が反映されているように思う。

 

“Now we need to protect the gains that we made. Now more than ever, we need to work together to Preserve the Best, and Improve the Rest by focusing on our two greatest assets – our People and our Environment. In order to do this, we must make sure that our government is a ‘caring government’ — A government that is sensitive to the needs of the people of Palau,”

 

 

政策としては以下の4点をあげている。海洋保護区がない。

1)最低賃金のアップ

2)ハイエンド、ハイバリューの観光開発

3)金融改革

4)社会保証改革

 

 

2番目のハイエンド、ハイバリューの観光開発について次回は紹介したい。この背景には過去2年間に中国から大量な観光客が来た事による社会的影響がある。