やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

中国の庭と化す太平洋の要衝・サイパン

中国の庭と化す太平洋の要衝・サイパン

児玉 博 (ジャーナリスト)

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10626?layout=b

赤く塗り替えられる太平洋の島・パラオ

児玉 博 (ジャーナリスト)

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10327

ウェッジという雑誌に2本続いて、サイパンパラオの「闇の奥」を書いて記事が掲載されていた。著者はフリージャーナリストの児玉博氏である。存じ上げないが、記事を読むと、もしやこのブログを参考にされているのでは?と思うような内容だ。

観光で売っている太平洋島嶼国、南の楽園の影の部分を書くのは勇気がいる。

しかし、「知る人は語らない」太平洋島嶼国で展開されるあらゆる犯罪の奥は限りなく深い。ロシアのマフィアなどが暗躍する世界一流の越境犯罪の巣窟となっているのだ。そして国際政治の裏舞台、ハイポリティクスが展開されているのだ。

豪州、ニュージーランド、米国の政府関係者は勿論お見通しだ。日本の海外情報収集機能を持つはずの外務省だけが知らない、ということがほぼ確実である事を確証したので、あまり書きたくないのだが、あえてこのブログに書いている。

1960年の国連決議1514号、植民地独立付与宣言(Declaration on the Granting of Independence to Colonial Countries and Peoples)から57年。

小国の独立、自立の意味について、海洋管理を中心にこの10年、そしてICTと開発を中心に30年近く、現場とアカデミズムの両方の場で考えている。