やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

トンガサイクロン被害への日本の支援

石井哲也大使とJICAトンガ吉浦伸二支所長

 

2月16日の外務省のウェッブから。

2月12日にトンガを襲ったサイクロン被害に対する緊急援助

 

http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_005663.html

1 本16日,我が国政府は,トンガ王国におけるサイクロン「ジータ」による被害に対し,同国政府からの要請を受け,国際協力機構(JICA)を通じ,緊急援助物資(テント,プラスチックシート等)を供与することを決定しました。

 

2 我が国としては,トンガ政府の要請を踏まえ,我が国とトンガとの友好関係に鑑み,人道支援のため緊急援助を行うこととしたものです。

 

[参考]

 2月12日(現地時間),トンガにサイクロン「ジータ」が上陸し,同国に多数の被災民と物的被害をもたらした。トンガ政府によると,本16日時点の被害状況は,トンガタプ島を中心に死者1人,被災者は約4,500人に上っている。

 

より詳細な支援内容がトンガの地元誌に掲載されている。

 

Emergencies

JICA hands over $3m emergency assistance

http://matangitonga.to/2018/02/24/jica-hands-over-3m-emergency-assistance

 

トンガサイクロン被害への日本の支援は3ミリオン パアンガ。約1.5億円。

中身は

テント 9、

キャンプテント100、

防水シート100,

発電機10、

が2月22日にトンガに到着とある。

 

日本政府はこの他に世銀、アジ銀、世界保健機構、等々関連国際組織の主要出資国なのだからもっとアピールしていいのではないか?陰徳の美は国際社会では相手にされない。

 

 

しかしこの記事に着いているコメントが気になる。

トンガ政府が機能しておらず今あるテントすら配布できていないじゃないか。と。バヌアツの例を思い出すと、一番の障害は、NGOが政府の動きを無視して勝手に動いたことだ。そして政府叩きが野党から行われる。バヌアツはこれで政権が転覆した。離島への被害状況がわからないが、それでなくとも政情が危うそうなトンガ王国がここで一つにまとまるかどうかの瀬戸際のようにも見える。