やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

月刊正論5月号に「パラオの闇」を書きました。

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月刊正論に、2008年に自分が立上げ担当してきたミクロネシア海上保安事業を書かせていただきました。月刊正論への寄稿は2回目です。

今回はパラオの闇 ー 即ちいつもこのブログで取り上げているマネーロンダリング、麻薬、カジノ等をまとめ、最後に安倍政権のインド太平洋戦略への応援歌のつもりで、また5月の島サミットへの提言も込め、太平洋島嶼国の法支援の必要性を主張させていただいた。

この記事は年末に正論編集部から依頼があり、数週間で書き上げたのだが、北朝鮮情勢など緊急テーマが押してて次号次号と延びてしまい、島サミットに間に合うだろうか、心配だッた。しかしちょうど内閣総理大臣補佐官(国家安全保障に関する重要政策担当)の薗浦健太郎議員のミクロネシア訪問にぶつかって、良いタイミングだったと思う。

浦議員は外務大臣政務官の時にサイクロン災害にあったバヌアツを総理代行で訪ねられてから、島嶼国を積極的に訪問されている。安倍政権が国際社会における小国の、島嶼国の重要性を認識している事の証左であろう。

前回書かせていただいた記事は現在も産経のウェブに掲載されている。

日本財団笹川平和財団ミクロネシア海上保安を2008年から取りかかっているものの、メディアはほとんど取り上げない事を憂いて正論編集部が声をかけて下さったのである。

流石に私の名前で書くのは烏滸がましいと思い、笹川会長か羽生元会長にと日本財団の海野常務のご相談したところ、笹川会長は書かない、という。せっかくのチャンスなので海野常務に何度も原稿を見ていただいて自分で書く事となった。この原稿がきっかけで昨年は海洋議連、島嶼議連の勉強会で太平洋島嶼国の闇、中国の進出などをお話する機会を得たのである。

2016.11.19

【月刊正論12月号】

南洋の親日パラオミクロネシアにも中国の触手が… 笹川平和財団・早川理恵子

http://www.sankei.com/premium/news/161119/prm1611190012-n1.html

今回も月刊正論編集部始め多くの方の支援を得た。この場を借りてお礼申し上げたい。

特に安倍政権のインド太平洋戦略とそれを支える島嶼議連、海洋議連の太平洋島嶼国への、そして海洋安全保障への高い関心はこの原稿を一気に書き上げる原動力だった。引き続き応援したい。