一体この世の中に新渡戸稲造に関係しなかった人がいないのではないか、と思えるほどその人脈の広さに驚いている。
ウェブ検索中に見つけた「星一」の名前。SF作家星新一氏の父親だ。
彼も新渡戸稲造に出会い人生が変わった。
幸い、星新一氏が父親の交流を研究し、2つの本が出ている。その一つが『明治・父・アメリカ』で星一の人生を追った内容だ。
面白くて一気に読んだ。新渡戸に関する記述で目新しいのは、台湾に誘われる箇所だ。後藤新平から長文の電報を受け取ったことが、快諾する要因だったようである。手紙ではない電報だ。しかも長文。かなりの金額だったのではないか?そして、新渡戸が出した条件に台湾に行く前に世界の植民政策を学ぶべく1年時間が欲しいと要望を出したのである。173−175頁(新潮文庫、昭和57年)
新渡戸と関係ない箇所で私が知らず、驚いた件。
あの映画の市民ケーンのモデルとなったウィリアム・ハーストは元祖イエロージャーナリストだったのである。しかも米スペイン戦争を仕掛けたのだ。市民に敵対心を煽り戦争を開始させる。米国は日本だけでなく、スペインともやっていたのだ。そしてカリブ海とグアム、フィリピンをスペインから勝ち取った。この時、他のミクロネシアのスペイン領は、ドイツに安く売られている。スペインが米国に渡したくなかったからだ。(詳細は高岡熊雄博士著『ドイツ内南洋統治史論』)
ここが現在の海洋法に関連してくるのではないか、と想像している。
即ち、米国の搾取的な植民がカリブ諸国の反発心につながって200回海里の発想に。。ここは全くの想像なのできちんと調べなければ。。