<日本政府のインテリジェンス音痴>
衆議院議員、薗浦健太郎内閣総理大臣補佐官が7省庁を引き連れてミクロネシア3国を訪ねられた。7省庁がほとんどミクロネシアの事を知らないのは手に取るようにわかる。知らないだけではない。情報の扱い、すなわちインテリジェンス能力がないレベルの話ではない、のだ。
2011年にパラオ政府と海洋監視協力提携をしたシー・シェパード。これを当時のトリビオン大統領に破棄させたのは私である。自慢話ではない。当時の羽生会長が私にこの難題を任せたのは国交省・海保、誰も情報戦に使えるような語学力と国際政治、インテリジェンスの能力がないからであった。私が2008年に立ち上げた笹川平和財団のミクロネシア海上保安事業を巡って、2011年には既に何人もの国交省・海保の職員が関わっていた。
これだけの事があったのだから、もう在パラオ日本大使館や国交省はシー・シェパード関連の監視をしているだろう、と思いきや全く反対の行動をしていた。
<シー・シェパードの活動を紹介する在パラオ日本大使館>
2016年10月の事である。シー・シェパードが、シー・シェパード・リーガルという新たな組織を作ってパラオに入り込んでいたのだ。さすがに日本の国交省・外務省はパラオ政府に内々に注意しているだろうと思ったら、とんでもない事が!
在パラオ日本大使館のウェブにわざわざ、「シー・シェパード・リーガルはシー・シェパードと関連性がない団体」と書いてシー・シェパードの活動を紹介しているだ!
拓本を取ってくれているブログがある。
在パラオ日本大使館は私がブログに書いた途端ウェブを修正した。
<国際情報戦以前の実態>
政府高官に「国際情報戦」というコンセプトさえ無かった、と聞く。
このパラオの話は国際情報戦以前のレベル。在パラオ日本大使館は、また外務省はもみ消したのであろう。勿論私はパラオ政府にすぐに連絡をして対処を迫った。日本財団が供与する監視艇をシー・シェパードが操縦し、日本財団が建てた海洋警察のビルにシー・シェパードが事務所を開く可能性もあるからだ。パラオ政府の窓口となっていた担当者はその後退任した。
<日本政府へのアドバイス>
外務省叩きのためのこの件を蒸し返した訳ではない。
再度シー・シェパードがパラオにアプローチする可能性はある。その噂も聞いている。その可能性があるとすればトリビオン大統領に繋いだ地元のダイビングショップ、サム・ツアーズかPalau Bar Association周辺である。そして先日なくなったポール・アレンなどの世界のビリオネラー達 ー すなわちレメンゲサウ大統領の友達の皆さんだ。