やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

東北紀行 Sponsored by 吉野作造

久しぶりに、多分数十年ぶりに東北を訪ねた。

きっかけは吉野作造さんだ。作造さんの誕生の地、古川で人材育成セミナーが開催されると阿川尚之先生から伺った。

「年齢制限は?」

「そんなのありません」

「では希望します。」

f:id:yashinominews:20190904230804j:plain 古川は吉野作造さんだけでなくササニシキの誕生の地

厳しい審査を切り抜けて55歳のおばさん学生は参加可能となったのである。多分皆んなが遊んでいるゴールデンウィークの10日間、研究室に篭り毎日10時間以上ローレンツ・フォン・シュタインを読み、2万字の報告書をまとめたのが評価されたのである。

古川まで行くのであれば、この4、5年学んできた新渡戸稲造と後藤新平の足跡も辿りたい、と盛岡、花巻、水沢と北上川を南下するように足を伸ばした。

 

盛岡では新渡戸の生誕の地と近くを流れる北上川に感動し、(単なるミーハー)

花巻では新渡戸の父祖の水田開発に新渡戸の開拓精神を発見し、

水沢では後藤に絶対的影響を与えた高野長英に自分との共通点を見出し、

古川では自分の娘、息子のような学生さんたちに明るい日本の未来を感じ、

石巻の鹿島御子神宮ではあの日ワトソンをパラオから追い出した事を報告した。

 

机の上でしか学んでこなかった新渡戸と後藤。その息吹を感じる旅であった。

「東北紀行 Sponsored by 吉野作造」(実際はNPO古川学人から京都ー古川の往復交通費を援助いただきました。)を簡単に書いておきたい。