法学とは何か?法律とは何か?国際法で博士論文を書くとはどういうことか?
そんな基本的な疑問はずっとあったのだが、ある法哲学者から学部生が読む本を紹介いただいた。はっとするようなことが書かれている。
例えば第1章の憲法。私も長年憲法とは憲法典だと思ってきたが、そうでない事をシュタインか何を読んで知った。
そもそもconstitutionを「憲法」に訳したのは大いに疑問であるとこの章の著者南野森教授は書いている。ではどんな訳があったのか?
福沢諭吉は「国律」。
加藤博之は「国憲」。
津田真道は「朝綱」と訳していた。
また憲法典と憲法の関係についてチェスの話を取り上げて説明しているのが、使える!と思った。すなわちチェスというゲームはチェスのルールがなければゲームにならないわけである。
司馬遼太郎の「この国のかたち」を定めるもの、がconstitutionであると。
この本の各章の最後に文献が紹介されているが南野教授がアイドルと対談形式で書いた「憲法主義 条文には書かれていない本質 (PHP文庫)」がイチオシで挙げられていた。