やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

サモア政権交代劇ー島国の政治・中国・FOIP(1)

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サモアの首相選が荒れている。

30年にわたって一人の人物が一国の道を仕切ってきた。

トゥイラエパ・サイレレ・マリエレガオイ閣下である。1991年から1998年が副首相。1998年から今年2021年まで首相を務めた。その政治キャリアはウィキの英語版を参考にしてみよう。しかし問題は中国との関係を強めた事なのだ。

そのサイレレ政権に終止符が打たれようとしている。かなり政治的混乱を招く形で。。

少しずつ紹介していきたい。

 

トゥイラエパは、Va'ai KoloneとTupuaの連立政権の後、人権擁護党が政権に復帰した後、Tofilau Eti Alesanaの下で副首相兼財務大臣を務める。

トフィラウが首相を辞めた後、しばらくの間、首相と財務大臣を兼任。

2001年の選挙でHRPPを率いて1期目を追加した後の内閣改造で、トゥイラエパは財務大臣のポストをミサ・テレフォニ・レツラフに譲り、新たに副首相にも就任。

 

トゥイラエパは、前任者の死去に伴い、1980年にレパ地区の代表選挙に初当選。

それ以来、レパ地区で再選。

1991年と1996年のトフィラウ政権では財務大臣を。

1991年には副首相に就任。

1998年、トフィラウ氏は健康上の理由で国会議員を引退。

トゥイラエパが第6代サモア首相に就任した。2001年、2006年、2011年、2016年の総選挙では、HRPP党を率いて再選を果たしている。

2012年、トゥイラエパは、前任者であるトフィラウ・エティ・アレサナの在任期間を超え、サモアで最も長く首相を務めた。

2021年現在、トゥイラエパ氏はカンボジアのフン・セン氏に次いで世界で2番目に長く現職首相を務めている。

 

独領であったサモアは第一次世界大戦以降、ニュージーランドの委任統治領となり、第二次世界大戦後は同じくニュージーランドの信託統治領をなった。

1962年、国連の1514決議「植民地独立付与宣言」を受け太平洋の中で最初に独立を成し得た国である。と言っても人口は20万に満たず、ニュージーランドとの友好協定を締結している。

次回はこの協定の話を中心に・・・