やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

樋口レポートとインド太平洋構想(5)

インド太平洋構想の背景には戦後初の日本防衛政策である「樋口レポート」がある、と防衛関係者に話したところ「樋口レポートってなんですか?」と聞かれ、書き出したブログ。

4回で止まっていた。あらためて「樋口レポート」を実質執筆された渡辺昭夫先生との出会いが運命だったと私は衝撃を受けている。

細川内閣で始まった「樋口レポート」ー 防衛問題懇談会「日本の安全保障と防衛力のあり方‐21世紀へ向けての展望‐」は、短命の羽田内閣経て、6ヶ月後の8月12日(渡辺先生62歳のお誕生日前日だ)村山政権でその報告書が発表された。秋山氏の『日米の戦略対話が始まった』には、村山政権では軽く扱われたことに渡辺先生ががっかりしたことが書かれている。しかし実際には翌年1995年11月に発表される防衛大綱に繋がっていくわけだ。

私が青学にいらした渡辺先生の門を叩いたのはその翌年1996年の秋、だった。2つ目の修論として(一つ目は千葉大で教育学修士)国際協力による太平洋島嶼国の情報通信政策支援を議論した。まさに今それが実現しているのだが・・・ 

修論ではさらに日米でミクロネシアの情報通信支援をという提言を入れてある。これも今実現されつつある。修論を書いただけでなく、その後も私は渡辺先生のご指導を引き続きいただきながらミクロネシアの地域協力枠組みづくりと通信制度改革を進めたのだ。それが、今に繋がっている。

通信はサイバーセキリュティ、インテリジェンス活動、軍事活動、経済活動と安全保障の要である。

秋山氏の本も紹介したいが、先に「樋口レポート」を紹介したいと思う。

全文はここにあります。

防衛問題懇談会「日本の安全保障と防衛力のあり方‐21世紀へ向けての展望‐」(樋口レポート) - データベース「世界と日本」

 

樋口レポートとインド太平洋構想(1) - やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

樋口レポートとインド太平洋構想(2) - やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

樋口レポートとインド太平洋構想(3) - やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

樋口レポートとインド太平洋構想(4) - やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa