やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

桜数寄

今年は、京都で桜尽くしだった。

  桜数寄 常照皇寺 吉野山 醍醐平安 祇園白川(島女)

昨年は東(あずま)の桜尽くし

  桜数寄 上野靖国 外堀と 強羅露天に 散るはひとひら

  (島女)

 花と呪術が気になって、調べていたら下記の本を見つけた。

折口信夫を継承した研究者、とのこと。至極の幸福を感じる本との出会いが、時折あるが、そんな本である。

  『花の民俗学』 桜井満著 講談社 2008

 「桜」は「咲く」と接尾語「ら」(シンガポールじゃなけいど)かな、と素人考えで想像していたら、全く違った。

 「さ」は田の神、穀霊のこと。「くら」は神座の意味だそうだ。桜の花は穀物の神の依代

 桜に降りた神はその年の豊作を告げ、人々は神の化身桜に祈るのである。