やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

再体験

再体験

こどもができて嬉しいこと、楽しいことがいっぱいある。

その一つが、自分のこども時代を再体験できることだ。

人生2倍楽しめたような気分だ。

こどもの時は早く大人になりたい、と考えていた。

でも大人になると、こどものころの方が幸せだったように思い始めた。

道草、いたずら。お人形遊びや色ぬり。アイスクリームの蓋を嘗めたり、カーテンの後ろに隠れたり。指相撲やお手玉、おはじき。

私がこどもの時はちょうど日本の高度成長期で、共働きの家庭だった。公務員の母親はいつも忙しくて、疲れていたように記憶している。自営業の父が時間を見つけては遊んでくれた。

私も、こどもより仕事を優先し「忙しいから後で」と何度言っただろう?

「仕事より家族が優先」と、なかなか日本社会では言えない。

高度成長期時代の後遺症が日本社会にも、私の中にもある。

娘がいつか再体験するこども時代が幸せな思い出になるように、こどもとの時間を優先しよう。