やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

第7回太平洋島サミット2015年福島開催決定

先般東京で開催された太平洋・島サミット第2回中間閣僚会合(the 2nd PALM Ministerial Interim Meeting : MIM2)で、第7回太平洋島サミット2015年が福島で開催される事が発表された。

会議の総括は外務省のウェッブで確認できる。(下記にリンク)

議事録を読むと海洋関係では

ー Rio+20に関連させ、Pacific Oceanscapeや他の太平洋の海洋政策の重要性が指摘。漁業資源管理への日本の貢献も期待。

ー 民主主義、人権、法による秩序に則った透明性、予測可能生、信頼性の醸成に関連し、UNCLOSを含む国際法を遵守しつつ、maritime security, maritime safety, 漁業資源管理、平和的紛争解決を含む海洋秩序の推進する事を確認。

以上の2項が確認できる。全体の議事録の中で多くを占めているとは言えないが、共同記者会見のニュースを見ると海洋の法的秩序が強調されている。過去の太平洋島サミットで「海」の問題がこれだけ明確に浮き彫りされた事はなかったと思う。

また、ツイッターやニュースの取り上げられ方を見ると、福島での開催という方に注目が集まっているようである。太平洋島嶼国は核実験の犠牲者でもある事を多くの日本人は忘れて、もしくは知らないのだろうか。

それに、日本の原発政策=戦後の対太平洋島嶼国政策という見方もできる。即ち、80年代の核の海洋投棄案と90年代から始まったプルトニウム輸送だ。

議長総括(骨子(PDF)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000018143.pdf

仮訳(PDF)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000018144.pdf

英文(PDF)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000018145.pdf