アマルティア・センの学会で心に残る講演がもう一つあったのでメモだけしておきたい。
マイケル・マーモット世界医師会長である。
“Social Determinants of Health”(SDH)ー 健康の社会的決定要因
の話である。健康や寿命が社会的要因に左右されるという話だ。
病気を一つ一つ治していても社会環境が改善されなければ再発する、という話だ。
下記に昨年の講演が日本語に訳されている。
世界医師会(WMA)会長就任演説
サー・マイケル・マーモット、WMA モスクワ総会、2015 年 10 月 16 日
http://dl.med.or.jp/dl-med/wma/Sir-Michael-Marmot-Inaugural-Speech.pdf
文章や講演から、その人の性格が伝わって来る。センもそうだがこのマイケル・マーモット氏も1時間弱の基調講演で人間味が伝わってきて断然興味を持った。
朝日新聞の「ひと」に紹介されていた。
(ひと)マイケル・マーモットさん 健康格差の改善を訴える世界医師会長
2016年9月2日
http://www.asahi.com/articles/DA3S12539226.html
マーモット氏自身も貧しい家庭に育ち苦労した人のようだ。
できればAlice Sommerの事を聞きたかった。110歳で天寿を全うしたユダヤ人のピアニスト。ホロコーストの最後の生存者でもあった。
沖縄のオバアが金銭的に貧しくても長生きで幸せなのはなぜだろうか?
この本も読んでみたい。
「ステータス症候群―社会格差という病」
マイケル マーモット (著)