やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

中国の支援に疑問 クック諸島野党からのコメント

中国からの支援が島嶼国の人々を幸せにし、支援する側の中国の人々にも益があれば良いのだろうが、そうとは限らない事が問題であり、それを島嶼国の人々が密かに話はしていても、支援を貰っている手前、あまり大きな声では言わない。

中国の太平洋進出のニュースを追っていたら、クック諸島野党代表の懸念の声が紹介されていた。

クック諸島ニュージーランド自由連合協定を締結するが、最近は活発に自らの選択で2カ国外交関係を発展させている。そんな中でも中国の支援を多く受けており、時たまニュースに出て来たので気になっていた。何よりも日本の約半分の200万㎢のEEZ保有するが、これが国土の8500倍に値する。人口はたった2万人。自らこの広大なEEZを開発する事も守る事も不可能だ。

最近は漁業大臣の汚職も発覚したばかりだ。

Cook Islands Democrat Leader Critical Of Moves to Cozy Up To China

http://www.pireport.org/articles/2017/05/01/cook-islands-democrat-leader-critical-moves-cozy-china

<下記意訳です。>

クック諸島野党民主党の党首Tina Browneは、クック諸島はあまりにもニュージーランドから離れてしまった。もとの場所に戻るべき、と言う。

私たちは中国からの安いお金に盲目になっている。でもそのお金は実は高くついている事に気づくべき。

私たちは中国の頭を下げる事を容易にする。なぜなら彼らは容易にお金をくれるし、それだけでなく働いてもくれるから。

そして残るのは大きな借金と、後で修理が必要な建物ばかり。

私たちは、ニュージーランドやオーストラリアとの関係を強化すべき。

私たちは怠けすぎている。中国人が働いている間私は会議やセミナーに出ているだけ。

それに外国人に奪われた職を取り戻し、海外に移住したクック諸島人を呼び戻さなければ、10年、15年後クック諸島は外国人の島になってしまう。

クック諸島、しばらく行っていないが、クック諸島の人々はニュージーランドにオーストラリアの至る所にいるのは日々目にしている。母国の人口より多い人々が海外で暮らしているのだ。