このゴールデンウィーク、二階俊博議員はフィジーとトンガに、佐藤正久議員はパプアニューギニアとソロモン諸島へ行かれた様子だ。
来年の太平洋島サミットへ向けた準備が進んでいる。
安倍首相の「セキュリティダイアモンド構想」と太平洋島サミット。衛藤晟一議員からその関連性を問われ、ここ数週間、2012年の年末に発表された同構想を何度も読み返している。 日本、米国、インド、豪州を繋げるダイヤモンドの内側、半分以上が太平洋である。 しかし、この構想の中に太平洋島嶼国は出てこない。
14の主権を持つ島嶼国が、自らの力では開発も管理のできない領海、EEZ、大陸棚を有しているのだ。資源の問題だけでなく、監視がない広い海洋は無法地帯、あらゆる越境犯罪の温床となっている。そして、財政難、人材不足の島嶼国はシーシェパードでさえも簡単に手を組むのである。 中国の支援は既に至る所に、仏領ポリネシアの離島まで届いているのだ。
セキュリティダイアモンド構想に、太平洋島嶼国が、来年の島サミットが繋がらない方がおかしいように思えてきた。 もう一点。この構想が発表された時、いち早く読んだ記憶があるが島嶼国と繋げて考えたことはなかった。再度読むとインド洋と太平洋を結ぶ事が書いてある。 ちょっと待って! 3千年前に東はイースター島、西はマダガスカルまでの広大な海洋を一機に繋げたのは、植民したのは、太平洋島嶼国の人々の祖先であるオーストロネシア語族である。
セキュリティダイアモンド構想は、3千年前のオーストロネシア語族、即ち太平洋島嶼国の人々の拡散と重なっているのである。「太平洋とインド洋をまたぐ航行の自由の守護者」の元祖なのだ。 日本語にもオーストロネシア語の形跡がある。海洋民族である彼らは日本にも来ているのではないだろうか?100年前、太平洋の水産資源を開拓したのはミクロネシアに移民した沖縄の”海人”たちである。