通学路の途中に萩で有名な梨木神社がある。 京都御苑の一角にある神社の脇道は楠が天高く茂って、歩くのに最適だ。 萩が好きな新渡戸も来たのであろう、と想像するとまた特別な場所に思えて来る。
4月訪ねた時はまだ、20センチくらいの枝だけだった萩が、あっという間に1メーター前後に成長していた。花はまだのようだが、一カ所だけ咲いているところがあった。 あれっ?萩は秋ではなかったけ?
神社の門に京都御苑ニュースが置いてあり、京大山極学長のエッセイが巻頭にあった。 生物多様性である。この生物多様性、BBNJの議論でも重要。しかしその意味を私はわかっていない。山極学長は 「生物多様性という概念は、環境省が提案するように「いのちのつながり」と考えればわかりやすくなる。」 と文章を始めている。 昨年、鞆の浦を初めて訪ね、日本最初の国立公園が神功皇后の時代から、多分もっと前の縄文時代から数千年続いていることを実感した。それはパラオの観光や環境保護のキャッチフレーズである「手つかずの自然」とは違うものだ。 数千年の人間と自然の対話、格闘、和解、妥協、共存。。。 山極学長のエッセイを読みながら再び鞆の浦に行きたくなった。