キリバスのアノテ・トン前大統領が、沈んでいく自分の国を憂いて、フィジーに島を買った話は日本でも「有識者」と言われる人たちが、なんの検証もなく信じている。
太平洋の専門家の間では、当初から「怪しい」と噂されており、数年前には現地調査を踏まえた学者の研究報告書も出さた。キリバス人の院生による研究も出ている。
トン大統領が島を買ったのは投資であり、移住とは関係ないどころか、問題が山積みという議論である。
この投資説が確実か、と思ったのが、ニュージーランド政府が提案する環境難民制度を島嶼国が断ったことだ。下記の記事のニュージーランドの気候変動大臣が尋ねた4つの国がどことはないが、キリバスが入っていることは間違いない。移民先を得る格好の機会を断ったのである。
New Zealand cools on climate refugee plan
2018-03-16
https://www.news24.com/Green/News/new-zealand-cools-on-climate-refugee-plan-20180316
そうなるとはやり、多くの太平洋島嶼国専門家が主張するように、トン大統領は島購入は投資、との見方が有力であろう。
プラシチック憲章で、情報を検証せずに一方的に世論形成がされて行くのが気になりつつ、この島購入の件も思い出した。