やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて30年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2020パラオ大統領選中間選挙速報

パラオ大統領選 中間選挙でトップを走るスランゲル候補。インド太平洋安全保障は彼の肩に。 11月3日に行われるパラオ大統領選。その中間選挙が昨日行われた。 その中間開票状況である。 パラオ2020大統領選速報 開票率50%で、 スランゲル候補3546…

ジャパンライフが食物にする「親日国家」パラオ

中曽根康弘元首相は「善意の政治資金として」と発言 最大の大物は、先日101歳で亡くなった中曽根康弘元首相だろう。首相在任中、中曽根氏の5つの政治団体に、ジャパンライフから計1000万円の献金が行われていたことを、共産党の藤田スミ衆議員が追及している…

群島概念と領海-John Brock 1980 Naval College

曾村保信著『海の政治学 海はだれのものか』中公新書、1988.3 この本の中で John R. Brock, ARCHIPELAGO CONCEPT OF LIMITS OF TERRITORIAL SEAS, USNWC-JOURNALS > ILS > Vol. 61 (1980). International Law Studies が引用されているらしい。この英文論文…

<エスパー国防長官パラオ入り真相4>大統領からの手紙

エスパー国防長官のパラオ入りは知る人ぞ知る情報だったが、その準備がどのレベルでいつからされていたのか? 一つの参考資料がエスパーの数時間滞在中にレメンゲサウ大統領から渡された手紙である。相当練って、法律家のアドバイスを受けながら書いたもので…

ツバルの海洋資源とUNCLOS(追記あり)

島が沈んでもEEZは残る。 UNCLOSは島が沈んだ、もしくは海岸線が侵食された場合を想定していない。 多くの太平洋の島々がEEZを失う可能性がある。70年代、広大なEEZの海洋資源を根拠として太平洋の島々は独立をしてきた背景がある。よって、島が沈んでも、も…

<エスパー国防長官パラオ入り真相3>恒久基地はできません!

先の選挙で一票いれさせていただいた国防議連の佐藤正久議員がエスパー国防長官パラオ訪問に関し間違った情報をそのまま流していたので青ざめた。 【パラオは台湾との外交関係維持。米軍が来れば更に第二列島線の強化にも繋がる→パラオが米軍基地の設置要望…

インドネシア独立宣言に「皇紀」が使用されている理由(2)

インドネシア独立宣言に皇紀が使用された理由。単なる事務的、形式的以上の意味が、多分国際法上の意味があるのでは?と思い「事務的」と主張される郵便学者内藤先生にどの国際法か聞いてみたが教えてもらえなかった。戦時国際法の占領に関する議論だと思う…

<エスパー国防長官パラオ入り真相1>観光のための防衛

パラオに住んでいる人よりもパラオのことに詳しいと言われている。名誉に思うべきなのか・・ 2020年8月27日。たった数時間だったが、エスパー国防長官がパラオ訪問。ここ数週間ニュースをフォローしながら世界の諜報機関と関係者からの問い合わせに追われて…

<エスパー国防長官パラオ入り真相2>パラオ111銀行口座凍結

この件とエスパーのパラオ訪問が関係しているように思う。。 パラオの111の銀行口座が凍結・・ 111匹わんちゃんじゃあないけれど。 7月あたりから銀行口座凍結のニュースが出てきて気になっていた。111の口座は数としてかなり、だ。しかも違法性が…

インドネシア独立宣言に「皇紀」が使用されている理由(1)

東南アジア青年の船、という内閣府が主催する事業がある。60年代からアセアンにおける日本の経済進出で反日感情が激しくなる中、1974年にインドネシア共和国、マレーシア、フィリピン共和国、シンガポール共和国及びタイ王国の各国と日本国との共同声明に基…

<安倍政権と太平洋政策>2014年豪州・パプアニューギニア訪問

これ全部私がアレンジしました! 安倍総理、パプアニューギニア、ウェワク訪問 安倍総理、西オーストラリア訪問 アルバニー船団100周年 アンザックに日本の自衛隊が参加したの戦後これが初めてではないだろうか??

バヌアツ政府中国犯罪者300人に市民権を与える??

今年3月の選挙で政権を得たバヌアク党のLoughmanが3年間の特別なビザの発給を発表。対象は “nomads, stateless people and people in difficulty” (遊牧民・無国籍者・難民) 国際的犯罪者も取得可能だ。しかも一人USD$80,000で、経済的難民がその市民権を…

<エスパー国防長官パラオ入り真相0>パラオ検察官中国人買春を有罪に

www.facebook.com あまり詳細は書けないのだが、今回の米国防相エスパー長官パラオ訪問に深く関わることとなった。それほどまでにこのやしの実通信のブログでぎりぎりまでお伝えしているパラオの闇は深いのである。 今回のエスパー長官パラオ訪問、The Econo…

豪州メディアの中国叩き加速!南オーストラリア州中共鮑王のウイグル弾圧

オーストラリアメディアの中国叩きが止まらない。どんどん出てくるのだが、今朝一番で流れてきた南オーストラリア州のウイグル弾圧に関する記事を読んでみた。 ここに紹介するためにグーグル翻訳したら面白い現象もあった。リー議員の友人であるシーフード王…

「南沙(スプラトリー)諸島の歴史」 片倉 佳史

南沙(スプラトリー)諸島の歴史 片倉 佳史(台湾在住作家) https://www.koryu.or.jp/Portals/0/images/publications/magazine/2017/11/rekishi.pdf 南沙諸島を日本が領有していた歴史はあまり知られていない?と私もぼやっとしか知らずこの記事を読ませていた…

川島真・池内恵編 「新興国から見るアフターコロナの時代・米中対立の間に広がる世界」<太平洋島嶼国編1>

この10月か11月に東大出版から刊行予定の 川島真・池内恵編 「新興国から見るアフターコロナの時代・米中対立の間に広がる世界」 ここに太平洋島嶼国の事を書く機会をいただき、7月あたりから情報収集・分析をはじめ先日初稿を提出したばかりだ。字数制限が…

アメリカ版島嶼議連の動き <青い太平洋法案>

あれほどの犠牲を日米のみならず現地にも近隣諸国にも出しておきながら、冷戦終結後のアメリカの対太平洋政策は酷いものだった。その真空に中国を招いたのは米国だ。 そんなアメリカが昨年、超党派の太平洋島嶼議連を設立。1年経ってBlue Pacific Act.を提出…

終戦75周年に向けてJapanForwardへの寄稿

終戦75周年に向けて産経の英文ニュース、JapanForwardに2つの記事を寄稿する機会をいただきました。 最初は矢内原忠雄とアメリア・イアハートの話を書いたところ、Japan Forwardの内藤編集長から安全保障との関連を提案され書き直したところ、流行り2つに…

田岡良一博士のパル判決文研究

パール判決書 東京裁判研究会著 (昭和四十二年六月十二日 提出) https://www.jstage.jst.go.jp/article/tja1948/25/3/25_3_153/_pdf/-char/ja パル判決書 上、下巻 東京裁判研究会 昭和59年刊 序章 パル判決の意義 田岡良一 http://ktymtskz.my.coocan.jp/ca…

日本舞踏の名手だった田岡良一博士

田岡良一博士の委任統治の論文に早く戻りたいと思いつつ、8月15日で無条件降伏の件に関する田岡論文を探していたら高坂先生の田岡博士に関する思い出を見つけてしまった。日本国際政治学会に寄稿されている。 田岡先生、日本舞踏の名手だったんだそうだ。映…

ブッシューテキサスーパラオ

テキサスと中国の関係。。 パラオにも影響しているので、この河添先生のブッシュの話は興味深い。パラオの便宜置籍船はブッシュのお友達の中国人がもってきた案件と言われている。北朝鮮に利用されており安保理事会でグレイリストに何隻がリストアップされた…

原爆投下に対する日本政府の抗議1945/8/10

江崎先生が指摘していた、アントニオ・カッセーゼ博士(レーリンクの友人であり著名な国際法学者で私が博論の中心に彼の自決権の議論を持ってくる予定にしている)が高く評価したという1945年8月10日に日本政府が出した抗議文。ツイッターの方で呟いたら、い…

ミャンマー少数民族とパラオのカジノ・麻薬・マネロン・人身売買

パラオの闇に関して情報交換をしている某国諜報機関から、ミャンマーの少数民族に入り込むマカオ三号会に関する報告書のリンクが送られてきた。公開情報なのでブログに書けます。 オーストラリア国立大学の中国専門家ともこの報告書を共有したところ関連のニ…

英国に植民される事を選んだフィジー

(このブログを書こうと思ってウェブサーチしていたら見つけたフィジーの戦士。カイコロ。どこかで見たお顔だな〜、と1日思い悩んで気がついたのが・・・) コロナ禍で毎年6月頃、シンガポールで開催しているIISS主催のシャングリラダイアローグも中止。その…

田岡良一『委任統治の本質』1941 (後編)

こんな私の読書メモなんか誰も読まないだろう。それにしても田岡博士は偉大だ。なんで博士の委任統治論を今まで誰も教えてくれなかったのだろう?太平洋島嶼国の誕生に重要な議論である。 と思っていたら結構な反応があって、後編も期待している、若い人に読…

同志社寺田教授の「ライン」が「派閥」に化ける時

産経の小森記者が取り上げたCSISの日本に関する報告書。SNSで話題になっている。 「米有力研究所が安倍首相側近を「対中融和派」と名指し」 2020.7.27 産経 https://www.sankei.com/world/news/200727/wor2007270014-n1.html 話題になっている箇所は小森記者…

田岡良一『委任統治の本質』1941 (前編)

田岡良一博士(1898年 - 1985年) 先日再読した等松博士の南洋群島の序章に委任統治研究の概略があった。以下の4点が挙げられている。 田岡良一『委任統治の本質』 古垣鉄郎"Les Mandats internationaux de la Societe des Nations" 1923 (博論) クインシ…

ハドソン研究所・FBIレイ長官の対中見解 和訳 by Ricky_Elwood

7月7日、ハドソン研究所で行われたFBI長官の講演。興味深く拝見したが、誰か和訳すればいいのになあ、と思っていたらTwetterのRicky_Elwoodさんが全訳を公開!ブログにまとめていいですか?と伺ったところ快くokをいただいた。 以下コピペします。長いです。…

フランス海外領の実態(基礎データ)

フランス海外領 その存在がフランスを世界最大のEEZ保有国にしている。本土が形成するEEZはたった3%だ。 それらの多くがインド太平洋にある。情報のほとんどがフランス語、ということもあってしっかりフォローしていないが、ここに基本情報をあげていきた…

南洋群島を日本は独から譲渡?『日本帝国と委任統治』

この等松春夫博士の本は何度かこのブログでも紹介したのだが、しっかりは読んでいなかった。庄司潤一郎氏の南洋群島に関する論文にこの本が引用されていたので再度読んだ。南洋群島をめぐるドイツとの交渉、詳細は記憶していなかった。改めて読んで良かった…