やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

パラオ出張

パラオ出張

超大型台風が通過したばかりのパラオは、新大統領を選出したばかりでもあり、1月の政権交代に向け、Transission Committeeが毎日遅くまで開催され、政府関係者はレポート執筆追われていた。

出張のアポイント相手は台風対応と新政権対応の重要なポジションにある方ばかりだったので返事があったり、途絶えたりと、最後まで状況判断が出来ず、もう行くしかないと心に決めたのが出張の出発2日前である。

パラオに到着してからの数時間が勝負であった。

知り合いに電話をいろいろかけ、例によって「勘と度胸」で状況を判断しつつ突撃訪問も。これが全てウソのようにうまく行った。やっぱり「予定説」である。

羽生会長からのミッションは国家機密ならぬ、財団機密で書けないのが残念だが、結果は財団の事業にとって良好であったと確信する。

パラオの訪問先も緊急事態で当方の訪問に対応できるか、確信が持てなかったのであろう。政権交代の微妙な次期でもあった。

幸い、パラオに到着した日あたりからTransission Committeeは一息ついた様子。法務省環境省の関係者にお会いできた。かなりストレス高い作業だったようで、外者の当方は色々と話を聞かされた。こんな情報もブログには書けないが、パラオ社会を理解する貴重な機会であった。

台風被害復興委員会委員長のテレイ博士もパラオ電話会社社長も「今来い」、と朝市でアポを入れてくれた。

また到着日にはペリリュー島の新知事が選出されていた。

ナカムラ大統領時代には大統領補佐官をつとめ、レメンゲサウ大統領時代には国務長官をつとめたTemmy Shmull氏である。

パラオ国家にとってペリリューの存在は大きい。ペリリューからは政治的リーダーが多く出ている。知事選は現政権のトリビオン派を、ナカムラ、レメンゲサウ派が押さえる形で当選した。

これで、パラオのレメンゲサウ新政権の方向に乱れがなくまとまる形となった。