公海の管理に関する興味深い記事である。
ナウル協定の会議がこの4月中旬、マーシャル諸島で開催され、公海での燃料補給を禁止する事で合意した。
これにパプアニューギニア水産協会のSylvester Pokajam氏が反対を表明。
普通は港で行う燃料補給を公海で実施することで(high seas bunkering)経費節減になっているのにこれを禁止したら、国内の水産加工業に打撃を与える。
しかも公海の管理はUNCLOSで行うもので、ナウル協定で合意しても、非メンバー国(米国、日本、韓国、台湾、フィリピン、中国、EU)は引き続き公海での燃料補給を行うであろう。
遠洋漁業に関しては監視員体制があるので問題ないはず。問題は沿岸警備で、パプアニューギニアには新しい船が必要だ。というコメントである。
想像するに、パプアニューギニアの旗で操業する台湾・フィリピン漁船がいてその船に規制がかかるのでろう。ナウル協定の太平洋島嶼国9カ国が決めた公海での管理規制を、非メンバーが守る義務があるのか?公海での漁業禁止はWCPFCで合意されているがWCPFCには主立った遠洋漁業国が正式メンバーになっている。
想像するにナウル協定の会議に参加するような島嶼国政府代表は漁業も海洋法の事も知らないのであろう。
この背景には、ナウル協定国を中に抱えたフォーラム漁業局が、ナウル協定メンバー国の意向を汲み取りきれずに、同協定メンバー国が外に(マーシャル諸島に事務局を設立)出てしまった事も考慮すべきだ。自決権と地域協力と海洋資源管理のあり方、として考えさせられる。
PNG Fisheries Industry Association against ban on high seas bunkering
18/04/2017
http://pina.com.fj/index.php?p=pacnews&m=read&o=184615129858f6d872ed60cbf629e4
PNA meet to focus on tuna management
6:42 am on 10 April 2017
http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/328500/pna-meet-to-focus-on-tuna-management