西の京大、東の東大。
あまり大学の事は知らないし関心がないのだが。
秋に世界中から学者が日本に来るようで、京都にいることをもう言わない方がいいかもしれないと思うほど、ここ数日は忙しい。
でも興味深い話が山ほど聞ける。
京大に招聘された学者との会話。
「リエコは安倍支持か?」
「そりゃ、太平洋海洋安全保障の私の野望(!)を叶えてくれるのは安倍政権しかいないから支持です。」
「京大は絶望に包まれているよ。みんな安倍が勝った事に落胆している。」
「全員ですか?」
「全員だ。」
「もしやマルクスをまだ教えているんでしょうか?京都は共産党が強いですからね。」
「そうだよ、みんなマルクス経済だ。」
ま、どこまで本当でどこまで冗談かわからないが、京大ってそういうところだったのか多少の衝撃を受けた。
ところがである。その逆のような話を先日坂元教授の授業で伺った。
条約とは何か?という授業である
現在東大系が出している「国際条約集」と京大系が出している「ベーシック条約集」があるのだそうだ。
ここの "international military tribunal for the far east charter" の訳。
当時の日本政府は「憲章」ではなく「条例」と訳した。本来ならな「憲章」である。言葉の重みが違う。「条例」の方が軽い。
坂元先生は「日本は言の葉の国ですからね。」とこの意味をご説明された。
当時翻訳作業に関わった国際法学者たちが誰は全然知らないのだが、静かな抵抗を感じた。
さて、東大系の「国際条約集」と京大系の「ベーシック条約集」で唯一違う訳があってそれがこの名称なのだそうだ。
京大は「条例」を、すなわち当時の日本政府の「言の葉」を受け継いでいるのだ。これは意外であった。