やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

柔道教育ソリダリティー 明石康氏講演

パラオ柔道キッズ支援の輪にアドバイザーとして入っていただいている柔道教育ソリダリティー。

http://www.npo-jks.jp/

講演会を開催されており明石康氏の講演記録が紹介されていた。

第19回講演会「戦争とスポーツの間で」の講演録を発行しました。 | 柔道教育ソリダリティー

http://www.sinchakuchan.com/client/data/uploads/11/20180928013849_153418.pdf

 

「戦争とスポーツの間で」興味深いテーマである。

今でもある「国際オリンピック休戦財団」起源は紀元前8世紀のギリシャでオリンピックが生まれた時。元祖国際法、ではないでしょうか?

そして明石氏の現場での経験が、多分講演会でなければ聞けなさそうな事が書かれていた。

1984年オリンピックが開催されたサラエボ。明石氏は10年後の戦争まっただ中でセルビア勢力の指導者達と会い、彼らの詳細が書かれている。みんな学者もしくは学者的な人で「空想的な非現実主義な政治家」であったのだ。

そしてルワンダのPKO活動で国連は唖然として悲劇をみるだけに終わったと書かれており、その時のPKO隊長はカナダ人でアル中になってしまった、と。

 

パラオ柔道キッズ支援をしていなければ気づかなかった、読む事もなかった記事である。

実は私はこのPKOに深く関わっている。カンボジア選挙監視団に選ばれていたのだが、当時の勤務先であった笹川平和財団から「行くなら退職しろ」と脅かされたのだ。そして今日本財団幹部の尾形という人から「裁判に訴えてやる。」とさらに脅かされた。当時PKOに対する世論は今では想像も出来ない程だったのだ。

これもトラウマになっているが、こんな程度の低い脅しは無視で来た。ただ自分がマイナス状態から立ち上げた島嶼国基金とカミセセ・マラ閣下から要望のあったUSPNetの支援を一人でやっていたので、仕事を選んだのである。財団には島嶼国を知る人も関心を持つ人も一人もいなかったのだ。