やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ソロモン諸島は日本の一大水産基地であった。

 ロイターがニュースを出して結構話題になっているが、あまりにも現状認識が酷すぎるので一筆。

reut.rs

 ソロモン諸島がいよいよ台湾から中国へ外交関係を変更とのニュース。まだ決定ではありません。9月8日からソロモン諸島外相が台湾を訪ねています。
 ソロモン諸島、 かつては日本の大洋漁業があり水産業の一大基地でした。追い出したのはEEZ制度。それを押したのがオーストラリア、ニュージーランド。かと言ってオーストラリア、ニュージーランド、そして英国がソロモン諸島の開発を支援したわけではない。彼らは完璧にヘタレ。 英連邦のソロモン諸島、エリザベス女王が君主です。
 
 100以上の言語があるソロモン諸島。その開発は進まず、政情不安は続く。オーストラリアが警察部隊を派遣し鎮静に成功したが、その後の動きは要注意だ。人口はフィジーの次に大きい60万。
 
 はっきり書こう。「もし」EEZ なんていう資源囲い込み制度ができていなければ日本がソロモン諸島でそのまま水産業を栄えさせていたであろう。今その代わりに何があるか知っている?努力は尊敬するがヘタレの豪州王立海軍の基地であるフォーラム漁業局です。問題は彼ら魚のことを知らない!
 
<追記>
どうでもいいような話だが衝撃が大きすぎて30年前に聞いたのにまだ覚えている。
宮古の伊良部島を訪ねた時だ。地元の方から聞いた話。
ソロモン諸島に大洋漁業があった頃。伊良部の漁師さんは年間数ヶ月ソロモン諸島を中心に太平洋に滞在。現地妻ができた。その妻を漁船で伊良部に連れて帰った。(不法入国!)で伊良部の奥さんが「よくうちの父ちゃんの面倒を見てくれた」と暖かく迎え色々と世話をしたのだそうだ。(重婚!)
もしかして私が騙されたのかもしれないが、話が詳細すぎるので嘘ではないような。。
でもなんとなくわかる。父ちゃんが元気で稼いでくれればいいんだよ。。