天皇論が賑やかな中で、以前「天皇ってなに?」と思って買い集めた小室直樹さんの天皇論を本棚からまた取り出した。
なんとなく「民の竈」のような善行話は嘘っぽいというか(嘘ではないのだろうけど)、民が勝手に天皇を評価したり語ってはいけないんではないか、とか思ってしまうのだ。
で、やはり小室先生の本は面白い。
『天皇恐るべし』『昭和天皇の悲劇』読み出したら止まらなくなった。
小室先生、すごく難しいことをべらんめえ調で語っている。理解できた気になるが実は何もわかっていないのだと思う。それでもハレントよりは面白い。
昭和の聖徳になろうとした(多分)新渡戸が余計なことを言ったために昭和天皇はファナティックな神道支持者にも付き合わされて、バカな国民のためにとんでもない責任を負わされてしまったのではないか、と私は勝手に考えている。
「日本は、世界に対して、”尊王主義”は”民主主義”と矛盾しはしないこと、それはプロレタリア問題を処理する力がなくはないこと。国王は社会正義達成のための”天”の器となることができることを証明する公道に就いているのである。」(『日本ーその問題と発展の諸局面』243頁,新渡戸稲造全集第18巻、2001年、教文館)
それが昭和天皇の悲劇で、上皇陛下はそれを多分身近でご覧になってきて、日本全国を、世界を周り日本を助け、今上はもう世界にその存在を認めさせるまでになってしまったのではないか。
前回の即位の時は、海外の特にオーストラリアなどは皇室叩き、日本叩きの記事を書いていて当時はそれほど日の丸を感じていなかった私でさえ「ひどい!」と思った記憶がある。
さあ、ハレントを読もう!