やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ハンナ・アレント『革命について』(3)序章 戦争と革命

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 やっと本文。

 序章は2回目。2回読むとチンプンカンプンだったのがチンプン程度になる。

 本書テーマの革命について戦争と対比しながら議論される章(でいいでしょうか?)

 まずは歴史を紐解いて、「暴政に対する自由という大義名分」が語られる。しかし革命は近代以降の政治的動きで、革命から自由への希求は簡単に捨てられ、戦争目的が自由であった事は稀である。(東亜の解放は?)

 次に正しい戦争、の議論に移る。限られたーポリスの城壁の中ーでは正常な政治活動は暴力に屈しないのだが、その外では強者は欲しいままに振るまったのだ。正しい戦争の概念はあっても自由を目的とはしていなかったし、侵略と防衛戦争の境も曖昧だッた。

 自由が戦争問題に取り上げられるようになったのは近代的戦争へのレトリック(ハレントは正当化できなくなった事柄を正当化するため、と書いている)

 次に正当化すべき戦争がなくなって行く理由を4つあげている。

1 総力戦、

2 敗戦後の国家存続は不可能(日本は?)

3 抑止戦略ーここで冷戦を義論し、ヒロシマ(カタカナが使用されている)で原子力投下の是非をハレントが議論しているのが興味深い。

4 戦争が革命になって行く。両者は暴力の使用という点で共通するが革命は法律に沈黙する点で異なる。

 最後に聖書を引用して革命の始まりを自然状態と結びつけて議論している。カインがアベルを殺すこと。暴力がはじまりであった、と。 ー難しい。わからない。

 取りあえず読み進めよう。一日一章を目指して!