やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

矢内原「帝国主義の現勢」1927年 読書メモ

帝国主義研究が収まっている矢内原全集第4巻には論文集があり、その一つが1927年に書かれた「帝国主義の現勢」である。これも小論だ。

やはり反帝国主義はロシア革命の産物である。ロシアが帝国主義の対象である世界の植民地の民族主義者に反帝国主義原理と政策を指示した、とある。「指示」である。「啓蒙」とか「教示」ではない。「指示」なのだ。

帝国主義の素地のある植民地には共産主義運動を植え付けるのが最適で、矢内原はこれを社会主義的帝国主義と資本主義的帝国主義と現している。

 

帝国主義は第一次世界大戦後に栄えた。しかしそれを脅かす抵抗勢力はソビエト・ロシアと共に生まれた。

 

矢内原の帝国主義。きちんと読みたい。一度整理していみたいと思う。