やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

米国の自由連合を忘れていない安倍総理 ー 日・ミクロネシア首脳会談

令和元年11月14日 日・ミクロネシア首脳会談等 | 令和元年 | 総理の一日 | ニュース | 首相官邸ホームページ 「2023年にコンパクト協定に基づく米国の財政支援が期限を迎える問題も念頭に,米豪等の同志国とも連携し,ミクロネシア連邦の持続可能な経済社会…

インド太平洋軍が関知しない河野防衛大臣の決意

河野防衛大臣、外相の頃からツイッターをフォローしている。 先日のミクロネシア連邦大統領との写真入りツイッター。誰もこの驚愕なツイッターの意味を理解できないであろう。 なんと、米国の戦略的地域である、即ち米国の安全保障管理下にあるミクロネシア…

安倍総理が取り上げたパラオ赤十字社の日本への支援 

畏友、パラオ赤十字社委員長のサンティ・アサヌマ氏 柄澤大使、赤十字社の募金活動もしっかり視察。外務省ではなく農林水産省出身です。 「この機会に、台風19号被害に対し、パラオ政府・パラオ赤十字社が義援金を募集してくださったことに対しまして、御…

赤く染まるバヌアツとプラストークン詐欺(プレスリリース)

バヌアツが中国の影響を受け、過去数年で4千冊のパスポートを主に中国人に販売し、その中には仮想通貨犯罪、プラストークンなども行う犯罪者がいることを現地新聞で取り上げてきた。そのジャーナリスト、 Dan McGarry氏が労働ビザを政府から取り上げられた…

ハンナ・アレント『革命について』(4)一章 革命の意味

一日一章読み進めようと計画したが、なんてトンデモない。アレント難しい。面白けど難しい。もっと簡単なやさしい言葉で書けなかったのだろうか? やっと 「一章 革命の意味」読了。 5節にわかれている。他の事もしながら(特にインド太平洋軍との会議が結…

小室直樹著『昭和天皇の悲劇』

天皇論が賑やかな中で、以前「天皇ってなに?」と思って買い集めた小室直樹さんの天皇論を本棚からまた取り出した。 なんとなく「民の竈」のような善行話は嘘っぽいというか(嘘ではないのだろうけど)、民が勝手に天皇を評価したり語ってはいけないんではな…

ハンナ・アレント『革命について』(3)序章 戦争と革命

やっと本文。 序章は2回目。2回読むとチンプンカンプンだったのがチンプン程度になる。 本書テーマの革命について戦争と対比しながら議論される章(でいいでしょうか?) まずは歴史を紐解いて、「暴政に対する自由という大義名分」が語られる。しかし革命…

エルドリッヂ著『沖縄問題の起源』

エルドリッヂ博士の『沖縄問題の起源』は十年以上前に一度拝読し、米国の戦略的地域のミクロネシアの事がたくさん書いてあるので、ずーっと気になっていた。 いよいよ2つ目の博論で「自決権」を扱うことにしたが、自由連合ー信託統治ー委任統治の流れもきち…

ハンナ・アレント『革命について』(2)

1959年プリンストン大学の「合衆国と革命精神」と言うセミナーでアレントに与えられたテーマで、1962年にこの本が出版されている。ケネディ大統領誕生翌年であり、キューバ危機の年。1963年、ケネディを暗殺した米国をアレントはどう思ったであろう? まずは…

ハンナ・アレント『革命について』(1)

自決権の歴史的背景をフランス革命あたりから書くべきか、となんとく思っていて、そうであればアメリカ革命も若干触れた方が、少なくとも知っておかないと、と悩み。そもそもアメリカ史を知らない、と改めて反省。 何気に聴講した阿川尚之教授のゼミはアメリ…