やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

樋口レポートのリベンジと9条修正

昨年ペリリューを訪ねた日本海上自衛隊 この記事は米国に潰された樋口レポート(戦後初の安全保障政策で当方の恩師である渡辺昭夫先生が実質書かれた政策)のリベンジ、すなわち9条の修正をいかに私が進めたかを書いたのですが、もっとはっきり書けばよかっ…

リサールを知らないアメリカ人、リサールが恋に落ちた日本人女性

フィリピンのドゥテルテ大統領が米軍地位協定を破棄したという。 私の守備範囲から外れるのだがハワイの友人がそのことを記事に書いていたので拝読した。米国はドゥテルテの部下のメンツを潰したのだ。 noqreport.com もう一つ、記事の中で目が止まったのは…

白豪政策とインド太平洋構想

今回来日したチャタムハウスのクレオ・パスカル女史もオーストラリアへの不満を示していた。他方、オーストラリアも一枚岩ではなく、学者、外務省あたりと、パスカル女史の事業に助成している豪州国防省は全く違う認識である、とのことだ。 そういえば、先日…

ベルツの日記 読書メモ(6)日露戦争

また訪ねたい草津。ベルツの日記もゆっくり再読したい。 ベルツの日記、岩波文庫は上下巻に分かれ、下巻は日露戦争を中心にまとめられている。読むつもりはなかったが、読み出したら止まらなくなったし、日本の近代史を学ぶ上でこのベルツの記述は大切なはず…

日本人の起源とその人種学的要素 E・V・ベルツ

日本人起源がマレイ、すなわちオーストロネシア語族である事をベルツが主張していると新渡戸が書いていたので、その文章を以前探したことがある。「論集 日本文化の起源5」(日本人種論・言語学)にその論文は収められている。「日本人の起源とその人種学的…

ベルツの日記 読書メモ(5)ベルツと伊藤博文

1876年、日本政府との2年の契約で来日したベルツ博士は、26年契約を終えるが、皇室から契約の依頼があり、更に3年間滞在する。主に大正天皇の健康管理がベルツの業務だったようだ。 この「ベルツの日記」いつか読んでみたいと思っていたが、草津行きをきっ…

矢内原忠雄の帝国主義研究 2週間の読書メモまとめ

この2週間の読書メモ。 こんなに読んで書いたんだなー。なんか勉強したという幻想、錯覚を覚える。これでチャタムハウス対応万全。自分用のメモだが、読んでいる方もいると知って途中気合いが入った。

矢内原忠雄の帝国主義研究(4)全集1巻

大英帝国の残影、チャタムハウスの襲撃を受け、急遽コモンウェルスの本を読み「帝国主義」って何?とその定義、議論を知らない事を認識し(知らない事の認識って重要なんですよ)矢内原の帝国主義研究をこの2週間追ってきた。じっくり読むとまではいかない…

「矢内原忠雄と日本帝国主義研究」飯田鼎1982

矢内原先生(1893-1961)とチャタムハウスを創設したライオネル・カーティス(1872-1955)。矢内原は英連邦制度を高く評価していた。 チャタムハウスの急な襲来に対応しつつ、コモンウェルスとは何か少し勉強し、そこに「帝国主義」「帝国主義」と出て来るが誰…

日米同盟でインド太平洋の安全保障協力を加速せよ

出ました! 日米同盟でインド太平洋の安全保障協力を加速せよ。私しか知らないミクロネシア海上保安事業を立上げた背景を書きました。 noqreport.com