第43回太平洋諸島フォーラムが、2012年8月27−31日、クック諸島で開催された。
来るか来ないか、ぎりぎりまで噂されていたヒラリー国務長官が参加した事は1971年に創設されたフォーラム史上、大きな事件である。
1960年代、西サモアを始め、島嶼国の独立の動きに反対したのは米国。SPCのメンバー国でもある米国があまりにもうるさいので、カミセセマラ閣下が米国をはずした太平洋諸島フォーラムを設置したのである。
クリントン長官のフォーラム出席のニュースは米国国務省から事前に入手していたので、豪州の友人達にメッセージを送った。「クック諸島にお宅のジュリアと、ヒラリー、それに欧州のキャサリンが集合。女性問題を話し合います。こちらの方が中国より脅威かもしれませんよ。」
それよりも驚いたのが、国務省関係者からの相談であった。
「日本政府にこのヒラリージュリアキャサリン会合に参加するよう呼びかけたが梨の礫である。財団から誰か出せないか?」
政治の混乱が続く日本。確かに女性の政治指導者は見当たらない。しかしヒラリー、ジュリアさんのお座敷からお声がかかって、何もしないのも男が廃る、と思いだめ元で連絡をしてみた。幸か不幸か、親分は夏休み中でありました。
国務省のブログに今回のヒラリー長官のフォーラム参加総括がある。
Travel Diary: Secretary Clinton Underscores U.S. Commitment to the Pacific
POSTED BY DIPNOTE BLOGGERS / SEPTEMBER 01, 2012
http://blogs.state.gov/index.php/site/entry/travel_diary_secretary_clinton_in_the_cook_islands
この中で我々にとって重要なのは”The Pacific Maritime Surveillance Partnership”であろう。クリントン長官は、太平洋軍(PACOM)司令官サミュエル・ロックリアー海軍大将と沿岸警備隊第14管区司令官チャールズ W・レイ少将を引き連れて参加している。
FFAが進めているmonitoring, control and surveillance (MCS) をクアド(米豪NZ仏)が引き続き支援、強化していく事。そして今年末に完成予定のニウエ条約補足合意の改訂版が鍵になるようだ。
現在検討中の「ミクロネシア地域海洋調整センター」はPACOMとFFAにあるMCS、そして豪州政府(多分国防省)が進めるニウエ条約補足合意の動きをしっかり押さえて進める必要があります。