やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

違法操業をしているのは太平洋島嶼国?

違法操業をしているのが太平洋島嶼国である、というのはニュースにもなっているのだが、あまり知られていない。

 

7月21日付けのバヌアツデイリーポストのニュース。

 

Vanuatu receives FAO award for fighting IUU fishing

PORT VILA, 21 JULY 2016 (VANUATU DAILY POST) ----

http://dailypost.vu/news/vanuatu-receives-fao-award-for-fighting-iuu-fishing/article_eb6e4e99-2d07-56a3-a292-ec273a7288da.html

 

 

日本のODAでさんざん支援したんのであろう太平洋島嶼国の漁業はうまくいっていない。うまく行かない理由をちゃんと評価せず、進めているのが”便宜置籍船”。 

島嶼国の遠洋漁船が数を増やしているのは何度かこのブログで書いて来た。2000年から2014年に大型巻網船は126隻増えている。そのうち島嶼国の船は49隻(66−17)。

しかも新しい船は収穫能力が大きい。即ち資源枯渇に大きく貢献する。

主に台湾の資本の漁船。ちなみに米国も台湾資本の漁船。。

 

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”便宜置籍船”は合法。問題は島嶼国の法執行能力。

日本の水産庁がどれだけ厳しく日本漁船を管理しているか。。太平洋島嶼国の法執行能力の限度もこのブログで書いて来た。管理できていない太平洋島嶼国の旗で違法操業する台湾漁船にEUがイエローカードを出したのだ。

ニュースでは、バヌアツの法施行の改善が見られたという事でFAOから賞状をもらったらしい。

 

なぜ、島嶼国の違法操業に関心が集まらないのか?

環境NGOの金づるにならないからでしょう。

島嶼国を叩いてもお金はでない。それよりも島嶼国と共に先進国を叩いた方がお金になるのです。