ソーシャルメディアでつぶやいたりすると、多くの反応がもらえる。
ポジティブな反応とネガティブな反応があるが、今のところポジティブな反応の方が断然多い。
情報が広がり、時には意見交換までできる。
ツイッターでアマルティア・センの事をつぶやいたらこの8月にNTT出版からセンの本『インドから考える』が出版された事を知る事となった。しかも山形浩生さんの翻訳である。
センの本は難しい。和訳でも難しい。センで博論を書いている学生さんたち何人かと情報交換したが、私だけがわからないのではなく共通の認識のようだ。
しかし、この本はセンの入門書、とうたっているように、エッセイ集だし、しかも山形さんのわかりやすい翻訳である。
もちろん、「訳者あとがき」から読んだ。
センがインド国内では煙たがられている存在であることを始めて知った。
また山形氏が関わる開発援助事業では、同氏はセンの「人間開発指数」をあまり評価しておらず、怨んでさえもいた事を初めて知った。
確かに、USPNetという遠隔教育システムでどれだけの人々が教育を受けられ、どのような影響があるかを語るとき、(本当にそうなるかしら?)という疑念を持ちながら関係者を説得した経験がある。実際は大成功だったので安心した。
実は本文はまだ半分しか読んでいない。が先に本の紹介だけしておきたい。
明日いよいよ、ライブでアマルティア・センに会えるからだ。
博士論文を書いて来た8年間は、本とユーチュブなどの講演を通したセンとの対話であった。
まさか会えると思わなかった。
センは日本の開発、理念、政策を至る所で高く評価している。非西洋諸国で唯一、西洋による植民化を免れ、経済大国になった国である。
センは、今読んでいる新渡戸稲造とアダム・スミスを通して繋がっている。センが新渡戸の存在を知ったら感動すると思う。肝腎の日本人が新渡戸の業績をあまり認識していない、特にスミスとの関係を。だからきっと知らない、と思う。