やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

米国が忘れていた太平洋のパートナー

昨日、米国はすごい!と紹介した国防省によるミクロネシア自由連合協定を締結する3国の調査、そして7年間もペンディングにしたパラオへの支援金を国防省が肩代わりするような形で拠出したことを、U.S. Federal Aviation Administrationのオフィサーで民間財団の活動としてミクロネシア支援も行っているScott Leis氏が書いている。

America's Overlooked Pacific Island Partners

By Scott Leis

December 19, 2017

https://thediplomat.com/2017/12/americas-overlooked-pacific-island-partners/

ヤップのカジノ開発を計画している(まだ諦めたわけではないようだ) Exhibition and Travel Group (ETG)が島のリーダーに賄賂を贈っていることは公然の事実。そして民間開発はいつでも中国の軍事目的にすり替わるのだ。

ワシントンはようやく米国の戦略的地域に、じわじわと中国が侵入してきていることを悟った。

こうなると、パラオを中心に海洋安全保障基盤を築いてきた、日本財団笹川平和財団の事業の意義が明確になってくる。

100年前、日米はミクロネシアを巡って戦った。今、私たちはミクロネシアを巡って協力しあう時期だ。これが日米同盟の新たな一歩でもある。