やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

マーシャル諸島の違法滞在キリバス人が国外追放

Marshalls targets illegal aliens from neighbor Kiribati

27 Jul 2015 By Giff Johnson

http://www.mvariety.com/regional-news/78626-marshalls-targets-illegal-aliens-from-neighbor-kiribati

 

マーシャル諸島にオーバーステイのキリバス人200人が確認され国外追放となった。

同国で働いていたであろうキリバス人には就労ビザが出ていないという。違法就労でもあったわけだ。

就労の機会はマーシャル人にさえ限られているところに、違法就労のキリバス人が入れば地元からの非難の声も出るだろうし、労働条件の問題も懸念される。

問題は、首都マジュロには7人、イバイには2人の移民局職員しかいないこと、と記事にある。

 

キリバスの移民問題は、海面上昇だけではなく、というか海面上昇以前の社会的経済的問題だと思う。よって、政治社会問題を理解しない海洋学者が、島が沈まないから移民は不要、というのはあまりにも乱暴な意見でしかない。