やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

『日本占領と「敗戦革命」の危機』江崎道朗著ー第3章戦時下での米中結託と野坂参三

江崎先生の新刊。発売3日目で増刷だそうです。

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一章ずつ読んでメモ書いてます。

日本が追い込まれる、そして敗戦革命の危機の要因が共産主義でそれが米国と日本内部に結託し、日本にどのように侵入してきたか?

ネタバレになるので書きませんが、一体どれだけ共産主義は魅力的なんだろうか?一回共産党に入って見ようか、と思えるほどそのソフトパワーに興味を持ちます。そしてその裏腹にある悪魔のような行動。。これはお若い時共産主義に近づいた江崎先生でないと書けないのかもしれない。

共産主義の魔術に嵌った一人が野坂参三。ルソーが、マルクスが、レーニンがそうであったように、野坂参三も苦境にあった人ではないか、とウィキで調べると山口県萩市の商家に生まれたとあり、貧困とは関係ないかったかもしれない。しかし9歳で養子出されており母親と何かあったかもしれない。その人の社会との関係は、その人の両親との関係が反映される、という心理学の理論があるのです。

そしてこの章に出てくる八路軍。たまたまですがNHKの隠されたトラウマ ~精神障害兵士8000人の記録~を見ていて八路軍が出てくるのです。映像で!生と死の間での洗脳。あの状況で捕虜になり優遇されて、洗脳される。

私は30年太平洋を渡り歩き世界のビリオネラーやマフィアを手玉に取る島嶼国の首相や大統領と折衝。それよりも不正腐敗無知の財団幹部との応対の中でいつも「精神力。精神力」と自分に言い聞かせていました。八路軍と戦った日本軍の気持ちが、そして一歩を超えてしまった洗脳された軍人の気持ちが、なんとなくわかるのです。