なかなかトンガサットのことが書けない。
ハワード・ヒューズから書き出したらあまり関心を持ってもらえないことがわかった。
荒く、ざっと全体像だけ書いておく。
トンガが中国の債務の罠に嵌ったのは、トンガサットという衛星会社が原因だ。
この会社は国王の姉が所有しており、会社再興のために中国から何十億円(後で金額確認します)を借りた(貰った?)のである。現首相のポヒバ氏はこの件を裁判所に訴え、今年判決が出たばかりである。中国からの支援金はトンガ国民のためであって王室私有企業のためではない。ポヒバ氏の訴えは勝利した。
しかしこの中国からの支援金を王室の私有企業に流す判断をしたのは過去の首相たちである。そして王室はこのお金をタックスヘイブンに置いているという。多分、手を貸した首相たちも分け前をもらっているのだろう。
ここでどうしてトンガが衛星会社を?と疑問にもたれる方も多いだろう。これこそ小島嶼国の主権ビジネス。金持ちのマネロンスキーム。
米国の衛星技術者が「ある日」トンガに来て王様にITUに衛星の軌道を申請することを提案。1980年代だ。国家平等原則。一時トンガは世界の半分かなんかの軌道の権利を持って来た。そこに中国が軌道欲しさに寄って来て、トンガは長年の友人だった台湾から中国に外交関係を変えたのだ。
90年代、米国の一極支配だった衛星ビジネスは一気に自由化。中国はトンガが持っていた衛星の軌道権利を利用して衛星を打ち上げて来たのだ。 しかし、その道筋を作ったのは米国だ。
「ある日」トンガにやって来た米国人はあのヒューズ航空会社の関係者。そしてハワード・ヒューズの右腕だったメイヤーがトンガにやって来たのがその数年前。主権国家となったトンガでBank of South Pacific を開設。マネロン事件(ここもまだきちんと調べていません)で逮捕されている。
この件に私が長年触れたくなかった理由がある。メイヤーはトンガ名誉総領事だった笹川良一とも会ってこのビジネスを進めている。今回資料をいくつか読んで、私は笹川良一はメイヤーの悪事を一瞬で見抜いて米国に通報したのではないか、と想像している。ヒューズといえば賄賂を使って歴代大統領を動かす、キングメーカーだった。ヒューズについてはまだしらべていない。
デカプリオの映画、アビエイターを観てからと思っている。
<関連リンク>
http://www.mendosa.com/tongasat.html
笹川良一さんがトンガの名誉領事なった理由。
1981年1月27日のCIAのレポートを見つけた。
ソビエトがトンガに空港を作ろうをしていたのを防ぐためだ、と言っていたのだそうだ。ヒューズ飛行機会社の件は?
トンガサットの件。一つ目の博論でも取り上げたフォッセン教授の論文
これはまだ読んでいない。これ読んでからブログを書こうと思っていた。
A New Howard Hughes: John Meier, Entrepreneurship, and the International Political Economy of the Bank of the South Pacific
Author Van Fossen, Anthony
Published 2006