やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

『国際法原理論』ハンス・ケルゼン(読書メモ1)

f:id:yashinominews:20200309095914j:plain

翻訳者の長谷川正国先生の「訳者あとがき」に惹かれて手に取ったケルゼンだが難しい!

長谷川先生の翻訳が悪いのか?

ケルゼンの文章が悪いのか?

はたまた私の頭が悪いのか?

きっと3つ目であろうが、どうにか17ページ読み進めた。

 

「法の概念」である。

国際法とはー 

  通常の定義に従えば、国々の行為を相互の関係において起立する一まとまりの規則の名称

  国家間の関係で広く実施されている諸規則である国際法は国内法と同じ意味で法か?これは法概念お定義によって決まる。

法秩序と道徳的・宗教的秩序を明確に区別する要素を確認することは可能である。

そして以下十一の項目が議論されている。

1 2種類の社会秩序

2 刑事的制裁と民事的制裁

3 法規範と法規則:「当為」

4 違法行為

5 義務と権利

6 個人責任と団体責任

7 有責性と絶対責任

8 共同体による実力の独占

9 自力救済と集団安全保障

10 応報と予防

11 法と平和

 

法秩序と道徳的・宗教的秩序の違いが原始社会とそうでない社会(この違いも不明確だが)で議論されているように思う。間違っているかもしれない。

 

今日はつぎの「国際法とは言葉の真の意味で「法」であるか?」というこれも非常に興味のある章に移りたい。(英語の原文で読んでみようかな。)