やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

The United States and Japan must support Australia’s Compact for Pacific Islands

米国保守系のウェブメディアに、オーストラリア国立大学のJohn Blaxland教授が豪州政府に提案している島嶼国とのCompactの件を支持する記事を書きました。 パラオは中国マフィアの拠点となり、バヌアツは中国マフィアにパスポートを販売。もう限界です。日本…

カンパチとナヴァロの水産改革

2020年5月7日の大統領令で示された米国の水産改革。同日のウォールストリートジャーナルに、トランプ政権の通商戦略ブレーン、ピーター・ナヴァロと国内政策会議(DPC)委員長ジョー・グローガンの連名で記事がでた。 "Trump Lifts the Net off American F…

トランプ大統領とピーター・ナヴァロの漁業・海洋政策<追記あり2020.5.26>

これこそドンピシャの私の研究課題。後で読みますが、要はオバマやデカプリオ、PEWが工作してきた海洋政策の転覆でパラオや太平洋島嶼国に関連してくる話。。 しかし、まさかナヴァロが漁業政策を語るとは思わなかった。。 <追記1> トランプ大統領とピー…

私が作った日米宇宙開発協力の一歩

2020年5月18日、自衛隊に宇宙作戦隊、Space Operation Squadronが創設された。これは前年の2019年8月29日、米軍に創設された宇宙軍United States Space Command:USSPACECOMに日本が呼応する形だ。米国は創設員78名、日本は20名だという。 日米の衛星開発協…

再び『楽園考古学』篠遠喜彦博士

私が安倍政権に、インド太平洋構想とオーストロネシア語族の話を200%の自信を持って説明できたのは篠遠喜彦博士との出会いがあったからなのだ。 今書いている書籍に篠遠先生の話を書き込むために1994年に出版された『楽年考古学』を再び開いた。荒俣宏氏と…

在パラオ日本大使館ツイッター事件

在パラオ日本大使館のツイッター、立上げろ、と提案したのは私である。フォロワーが2万人に迫っているが、これも私が動いた結果である。 自慢したいのではない。やればできるのだ。クールジャパンに出した何百億円なんて必要ない。一銭もいらない。やる気と…

「大東亜共栄圏」研究の一視角 共時性としての西洋 酒井 一臣

偶然ウェブで見つけた大東亜共栄圏の研究動向をまとめたもの。著者の酒井 一臣氏は国際関係史学者。短い論文ですぐ読める。私が渡辺昭夫先生の本にみつけた波多野先生のアジア主義の議論が重要であると紹介されている。しかし、ここでも植民、帝国主義、軍国…

米国を支持する小国パラオー台湾のWHO参加を巡って

パラオ大統領府から公開情報。 米国の上・下院議員外交部会4名連名で台湾のWHO参加支持要請レターがパラオ大統領宛てに5月8日付で発信された。 多分他の国にも発信しているであろう。 米国の議員外交、対中国の全面対決姿勢を見る思いだ。そして中国マフィ…

中共の魔の手に自ら身を委ねる小国パラオ

パラオが大変な事になっている。もともとあるオンラインパチンコ法案を緩和し、現在4つのライセンスを発行しているがさらに30のオンラインギャンブルにライセンスを発行する法案が下院を通過。 この背景には昨年あたり大統領がアレンジした香港・マカオの…

緊急事態条項と憲法 <追記あり>

コロナを巡りニュージーランド、オーストラアが厳しい規制を次々と決めて行く様子をみて、その法的根拠はなんであろう?と興味をもち、矢部論文を飛ばし読みで参照した。 国王大権とかヘンリー8世条項とかこの分野完璧素人だが面白い議論であると感じた。 …

「文明の生態史観はいま」梅棹忠男著

今日誰かが梅棹忠男の「文明の生態史観」を紹介していて、急に手元にあった「文明の生態史観はいま」を思い出し再読した。 なぜ日本が太平洋なのか、に答えてくれる梅棹節である。対談形式なのでさっさと読める。 対談相手は川勝平太さん。 梅棹さんから ち…