やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

日台安全保障協力の可能性ー産経原川貴郎記者も気づかない奥の手

www.sankei.com 台湾の蔡総統が日本に安保対話を要請してきた。これに対し産経の原川貴郎記者が高度な政治判断が必要で、日本政府が蔡総統の要請に応える困難さを指摘した。 special.sankei.com 産経原川貴郎記者も気づかない奥の手がある。 まず基本的理解…

チャゴス諸島判決(取りあえず資料リスト)

チャゴス諸島判決は今取り組んでいる博論では扱わない、と思うが、海洋保護区、自決権、脱植民地化、とすべて、太平洋島嶼国とBBNJのケースで議論したいテーマなのだ。 チャゴス諸島の事を追っていたわけではないので、資料を読んでもチンプンカンプンだが、…

天皇陛下のお言葉と気候変動

(このブログがよくシェアされているので新渡戸が象徴天皇論を議論したブログをリンクしておきます。原文を読みもしないで決めつける学者がいるのが悲しい。)」 yashinominews.hatenablog.com 「ご在位30年式典 天皇陛下、お言葉全文」に関連してあまり取…

ミクロネシアの地域協力の動き

ちょっとリンクだけ。 やはり日本、米国が動くと、ミクロネシア諸国が動く。 www.taiwannews.com.tw www.channelnewsasia.com

国連海洋法条約65条とIWC脱退

日本のIWC脱退が国際法違反であるという「有識者」のコメントがメディアでも取り上げられていて、国際海洋法を学ぶものとして確認だけでもしておこうと、国連海洋法条約65条関連の論文を拾って読み出した。これが非常に興味深い。 動物愛護団体のPatricia Fo…

ワイマルの思い出

昨年末の欧州訪問。一番印象的だったのは、ワイマルだ。滞在先のJenaから一人で強行したデイトリップだった。何の予備知識もなく訪ねたワイマルだったが2020年がワイマル共和国百周年と知って急に興味を持った。シラーとゲーテは音楽を通してしか知らない。 …

最も不明確な条項ーUNCLOS65条

パトリシア・バーニー女史の65条に関するペーパーがあった。 ”Marine Mammals: Exploiting the Ambiguities of Article 65 of the Convention on the Law of the Sea and Related Provisions: Practice under the International Convention for the Regulati…

ミクロネシア大統領サミットに寄せるポンペオ国務長官のメッセージ

ミクロネシアのサブリジョナルの枠組みは、私の2つ目の修論の結論で提案した事である。そして実際に渡辺昭夫先生とミクロネシア支援を強化し、2000年初頭からその動きは開始した。ー ミクロネシア大統領サミットだ。 昨日までパラオで開催された第19回ミク…

海洋法条約を巡る中国のジレンマ

英国のジャクソンヘンリーソサエティ、アジア部長が執筆した南シナ海と英国の対応に関する論文 THE SOUTH CHINA SEA: WHY IT MATTERS TO “GLOBAL BRITAIN” の引用文献に海洋法条約を巡る中国のジレンマを扱った記事があった。 米国在住の執筆者Zheng Wang教…

労働者を殺し、奴隷船を支援する太平洋島嶼国の旗

www.hellenicshippingnews.com パラオの旗がバングラデシュの2人の若い命を奪ったニュース。 お金がない小島嶼国の収入手段が便宜置籍船ビジネスだ。このブログでもさんざん取り上げて来ている。廃船同様になった船を環境規制や安全規制の法律がない東南ア…