やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

満州事変 ー 笹川良一と松本重治、そしてI House

緒方貞子さんの満州事変の論文を読んだ事がきっかけで、そこには出て来ないが満州で活躍・暗躍した同い年の松本重治と笹川良一の存在を思い出した。そしてこの二人が影響を受けたのが、私がここ数年関心を持っている新渡戸稲造と後藤新平である事も思い出し…

何もしていないバヌアツの日本大使館

www.nytimes.com バヌアツの首相選びがニューヨークタイムスの記事になること事態がニュースだ。それだけ太平洋島嶼国の事が米国では重要になってきたと言う事であろう。 コロナと大型サイクロン真っ最中の首相選出。とにかくこれで災害対応は進むであろう、…

台湾コロナ対策は普通の情報収集の結果

台湾外相がコロナ対策を説明したハドソン研究所のサイトを紹介した私のブログが2300回以上FBでシェアされ、1万回はアクセスされている件。 このブログを紹介してくれたインテリジェンスの専門家、江崎さんの影響か台湾政府がヒューミントを武漢に送っている…

コロナフリーのNZは台湾との関係を強化すべし!

www.stuff.co.nz 対中共姿勢を明確に示すニュージーランドのブレイディ教授のオピニオン記事。 2017年、彼女がウィルソンセンターで発表した論文マジックウィポンが、世界の対中の議論の流れを変えた、と言っても間違いではない。 www.wilsoncenter.org 初期…

満州事変 ー 笹川良一と松本重治、そして後藤と新渡戸

緒方貞子さんの博士論文、満州事変を読みながらここには名前が出て来ない2人の人物を思い描いていた。笹川良一と松本重治だ。 2人は1899年生まれで同い年。満州事変のどこにどのように関わったのか。本を読みながら想像していた。 私が笹川の看板を背負っ…

パラオのインド人記者消える

パラオの麻薬問題を大々的に地元誌 Island Timesに取り上げたインド人のEshan Kalyanikar記者が突然いなくなっていた。知人に一言もなく。 パラオの麻薬問題。犯人は政治家の家族だったり、さらに法務大臣自ら取締を妨害しているのだ。この法務大臣が次期大…

緒方貞子著『満州事変』読書メモ

知らない分野の専門書を読むのは冒険だ。 緒方貞子氏の訃報のニュースと共に生前のインタビューがウェブに出てきていくつか拝見した。その中で「最後は勘です。」と緒方さんが言っており、ハッとした。私と同じだ。あらゆる情報を集め、あらゆる議論を終えた…

社会学者が語る「法」「政治」

「国家緊急権」について語っているFBFに、誰がそんなことをいってるんですか?と聞いたら橋爪大三郎だった。彼は社会学者だ。FBFも法学者ではない。 少なくとも法学者、研究者の議論を読む必要があると指摘した。自分の専門分野ではないがニュージーランドや…

台湾のコロナ対策が成功した理由と中共の情報戦

4月9日、ハドソン研究所でおこなわれた台湾 Joseph Wu 外相スピーチ。最初の15分くらいが外相のスピーチです。そこだけでも聞くことを強くお勧めします。 台湾は12月から既に武漢でのコロナに気がつき武漢に専門家を派遣。しかし中国政府から協力を得ら…

デビッドソン司令官パラオに200億円の弾道ミサイル追跡レーダー施設要請

インド太平洋司令軍のフィル・デビッドソン司令官がパラオに200億円の弾道ミサイル追跡レーダー施設予算要求をしたがそれは全体のほんの一部だ。要請した総額は2兆円である。 太平洋の重要性、そして明確に中国を意識したインド太平洋安全保障がワシントンで…