やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

ポートモレスビーと東亜の解放

大凡30人のバングラデシュ人を乗せたバヌアツ発の飛行機は4時間も到着が遅れ、乗り継ぎのシンガポール行きの飛行機を逃してしまった。パプアニューギニアの首都ポートレスビーに思いもかけず一泊する事となった。 そこは2002年パプアニューギニアの国父ソ…

ニューカレドニア便り(6)日仏海洋協力

www.kantei.go.jp ニューカレドニアでこのニュースを聞けるとは思わなかった。 安倍総理とマクロン大統領が歴史的な合意をしたのである。しかも特にインド太平洋の海洋協力は私が以前から安倍政権の主張してきたことである。 なぜフランスの海外領土管理に日…

ニューカレドニア便り(5)西パプア、カナク、ブーゲンヴィルの分離独立

西パプアを結ぶインフラ計画 今回の会議は、西パプア、ニューカレドニアの先住民カナク、そしてソロモン諸島のブーゲンビルと、今まさに分離独立の動きがある地域の、しかもその研究というより運動をしている人たちの発表が半分くらいあったように思う。正確…

サイパンを破綻させたのは日本の旅行会社

www.youtube.com 有本香さんが佐藤外務副大臣を招いて構成された虎ノ門ニュース。太平洋の問題を佐藤議員がしっかり把握されていて安心した件がサイパンの話だ。残念ながらこの地域、マネロン、麻薬、人身売買の巣窟となっている。そんなサイパンの状況を人…

ニューカレドニア便り(4) 南太平洋のペンタゴンで語る東亜の解放と自決権

学会会場となったニューカレドニア大学 太平洋政治学学会がニューカレドニアで2019年6月25−27日開催された。テーマは自決権で現在私が取り組んでいる論文の主要テーマだ。具体的には太平洋の海洋ガバナンスを自決権の理論枠組で分析する内容でその限界を…

ニューかレドニア便り(3)

ニューカレドニア便り(2)

昨日はニューカレドニア博物館とチバウ博物館へ。 ニューカレドニアの歴史はボワとしか知らない。 まずはフランスの植民だ。1878年のカナク人(先住民)の写真を見て欲しい。ニューカレドニアが正式にフランスの植民地になったのが1853年である。その25年後…

中国の衛星覇権を支えるトンガ王国とアメリカ人

有本香さんが構成した虎ノ門ニュース。佐藤外務副大臣を招きテーマはなんと太平洋島嶼国だった。2年前に古屋議員初め国会議員の皆さんに講演をさせていただく機会があった時は、肝心の外務省が太平洋島嶼国の実態を何も認識していないくて絶望的になった。し…

ニューカレドニア便り(1)

ニューカレドニア、に来ている。オーストラリア国立大学が主催する学会にダメモトで出したペーパーが通ってしまって、どうしようか迷ったが、私の博論のコアの議論「自決権」がメインテーマの学会だったので思い切って参加することにした。 ここ、ニューカレ…

一人で立上げたミクロネシア海上保安事業

2008年、笹川陽平さんの正論をきっかけに立上げる事となったミクロネシア海上保安事業。安倍政権のインド太平洋構想にも重要な位置を占める。 笹川さんの正論にミクロネシアへの支援をいれたのは私のアイデアである。草稿段階で何回かコメントを求められたの…