やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

サイパンの闇の奥ーその2

"Tinian Dynasty 米司法省と和解 マネロンルール違反について。ジャンケット活動を注視" http://casino-ir-japan.com/?p=8377 米国司法省にマネロンルール違反で約90億円の制裁金を課せられていた、テニアンのカジノが、情報提供を条件に和解した、というニ…

ナウルの汚職,主権、難民 etc etc

八面六臂のPIF新事務局長、メグテイラー女史が、ナウルに飛んだ。 何があったのか? ナウルの「闇の奥」はサイパンよりも何処よりも深い、ような気がして今までも横目で見て来たが書いたり、語ったりするのは避けてきた。 しかし、いよいよ、法と秩序と民主…

マーシャル諸島の違法滞在キリバス人が国外追放

Marshalls targets illegal aliens from neighbor Kiribati 27 Jul 2015 By Giff Johnson http://www.mvariety.com/regional-news/78626-marshalls-targets-illegal-aliens-from-neighbor-kiribati マーシャル諸島にオーバーステイのキリバス人200人が確認さ…

ミクロネシア連邦日本カツオ漁船拿捕の顛末(そのまた続き)

小国の、太平洋島嶼国の、司法が、政治が、国家としての体をなしていない、というのは言うまでもない、というか、皆が知っていて敢えて語らない、という感じではなかろうか。。 ミクロネシア連邦日本カツオ漁船拿捕の件。 同国の外務大臣に1時間に渡ってパ…

第15回ミクロネシア大統領サミット BOKNAKE HAUS COMMUNIQUE

今月7月14−15日マーシャル諸島において第15回ミクロネシア大統領サミットが開催された。 このミクロネシアの地域協力の枠組みは、当方の恩師でもある渡辺昭夫教授の下で策定し支援してきた。この流れにクロネシア海上安全保障事業がある。 よって、このサ…

ヒラリーのスピーチと安保法案

2008年5月、ミクロネシアの海洋安全保障事業を立ち上げて以来、日本が、広義の安全保障の枠で太平洋に出て行く事を意味を、通奏低音のように考えていた。 【私のせいで、太平洋の安全保障レジームが変わるかもしれない。】 妄想と思われようが本気で動いて…

ミクロネシア連邦日本カツオ漁船拿捕の顛末(続き)

2008年、ミクロネシア海上保安事業を立ち上げようとした時の米豪の反応が忘れられない。 クリストファー・ヒル国務次官補 「日本が海洋監視活動?この前日本漁船が捕まったばかりだよ。まあ頑張ってね。」 豪州在ミクロネシア連邦大使 「日本漁船拿捕のため…

ミクロネシア連邦日本カツオ漁船拿捕の顛末

年明け、読売新聞に掲載されたミクロネシア連邦日本カツオ漁船拿捕の件。 ミクロネシアの地元紙には、日本漁船から多額の示談金を締め上げた事を、英雄物語のように書かれていた記憶があるが、その顛末は誰も書かないで、皆が密かに語っている。 ミクロネシ…

ジョージ・ツポウ5世(9)SOMEBODY LOVES ME

以前チラッと読んで気になっていたエッセイがある。 ジョージ・ツポウ5世の事を書いたエッセイだ。がいつの記事か記載がない。 Tonfonという携帯電話サービスがツポウ5世によって設立された時の記事なので2003年辺りであろう。 The Very Modern Prince Make …

Maitland Report - Brandt Report - McNamara

備忘録 ITUが1985年に発表した The Missing Link ー 通称 Maitland Reportを再再々..読している。 ICT4DやっててこのMaitland Reportを知らないなんていう「専門家」がいるのだが、勘弁してよ。 この報告書を作成した委員会が設置された背景に2つの報告書が…

ジョージ・ツポウ5世(8)The Villa

ツポウ5世の私邸 The Villa 内閣府青年事業の依頼でトンガ王国を訪ねた事がある。 天皇皇后両陛下ご結婚記念事業として実施されてきた日本政府主催の青年交流事業の副団長を依頼されたのである。 勿論ツポウ5世に当方がトンガへ行くこと伝えなかった。が、…

ジョージ・ツポウ5世(7)魚包丁の思い出

小国の王室というのは海外旅行に御付きが一人か二人(しかも頼りない)という現状を知ってしまった以上、放っておけない。 ツポウ5世は結構頻繁に日本にいらしていたのである。 当時ツポウ5世は国防大臣と外務大臣も兼ねていらしたのである。 その時はトン…

皇太子ご夫妻のトンガ王国訪問 ー トンガ副首相からのメッセージ

いかにトンガ王国が、王族から国民までが、日本の皇太子ご夫妻の訪問を暖かく迎えたか、トンガ、ポリネシア人の気質を多少とも知る当方にとって、手に取るようにわかるのである。 それでトンガの知り合いには日本のメディアで多く放映されている事と共にお礼…

ジョージ・ツポウ5世(6)手桶の思い出

先王、ジョージ・ツポウ5世の日本贔屓は筋金入りなのである。成田お出迎え係りの当方の胃がキリキリ痛んだのが、成田から東京までの車内である。 どんな会話をすればよいのか! 最悪な事に成田から東京までの道路はいつも渋滞で2時間位の道のりであった。 …

ジョージ・ツポウ5世(5)

日本の皇室とトンガ王室の特別な関係を築いて来られたのが三笠宮寛仁親王のご学友で、2012年に亡くなられたジョージ・ツポウ5世なのだと思う。 以前ジョージ・ツポウ5世に関して、いくつかブログで当方の思い出を中心に書かせていただいたが、書いておきたい…

皇太子ご夫妻のトンガ王国訪問

皇太子ご夫妻のトンガ王国訪問が、メディアで多数取り上げられており、特に雅子妃殿下のご様子がよく画面で出ていた。 とても良いご表情をされている様子が画面から伝わり、若干の不安を持っていた多くの国民は安心以上に、心底喜んだに違いない。私もそんな…

ローマ法王が語るオーシャンガバナンス

ローマ法王が地球温暖化について声明を出したとのニュースが駆け巡っていた。 その中にオーシャンガバナンスも含まれている。 世界に衝撃拡大…ローマ法王「最後の審判の日が到来」 地球温暖化に異例の警鐘 産経ニュース 2015.6.28 http://www.sankei.com/pre…