やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ミクロネシア連邦パヌエロ大統領コロナ対策で命を狙われる

ミクロネシア連邦大統領のコロナ対策を批判し、殺すとFBでコメントした人物が逮捕された。 興味深いのが下記に引用した箇所でFBIの協力を得て身元を判明したという点だ。米軍がFBIが、少なくともミクロネシアにしっかり入っている。 <追記> パラオでは大統…

子供に売春を強要させるトンガの麻薬問題

トンガの麻薬のニュースがよく出てくる。相当酷い状況になっているのかもしれない。 死刑制度の検討までされているというニュースだ。 気になるのが子供や妻、母親に売春をさせて麻薬を手にいれていること。そのお金は犯罪組織に回るのだ。 広い意味の安全保…

中国に飲み込まれる太平洋の楽園の島

Meth, Vanilla and ‘Gulags’: How China Has Overtaken the South Pacific One Island at a Time - POLITICO 中国がいかにトンガに食い込んでいるかという米国人による現地レポート。2箇所気になった点を引用したい。 1つ目 中国は小国のオリンピック選手…

沖縄ーパラオ友好協定で永遠の経済開発を!

globaltaiwan.org トランプ政権で太平洋島嶼国支援を強く強調したAlex Gray。大統領副補佐官兼国家安全保障局参謀を務めた。 上記のリンクは米国を訪ねたパラオのウィップス大統領へのインタビュー。 内容はすでに書いてきたことばかりだが、印象的だったの…

ヨットが運ぶトンガの麻薬密輸

麻薬密輸が行われたトンガ、ババウのNeiafu港 トンガのニュースは麻薬事件ばかりなのである。 法執行がしっかりしているせいなのか、トンガが他の地域に比べて麻薬事件が多いのか、わからない。私は前者のような気がしている。 このニュースは、ヨットで2.6…

移民と犯罪(ハワイのミクロネシア移民)

これもよく見るニュースである。 太平洋島嶼国から米、豪、ニュージーランドなどへの移民は多い。サモアなど島の人口とほぼ同じ数がニュージーランドに住んでおり、送金がサモア経済を支えている。 ミクロネシア地域は、米国との関係が強く、グアム、ハワイ…

日米不在のソロモン諸島不発弾処理?

ソロモン諸島の不発弾処理 豪州とソロモン警察が対応。 でもこれって日米の責任なのではないか?インド太平洋に向かう自衛隊には、島の人々の安全を是非念頭に置いていただきたい。 不発弾で若者の命が奪われたばかりである。日本ではニュースにもならなかっ…

Indo-Pacific Deployment 2021(IPD21)

Indo-Pacific Deployment 2021(IPD21)|Exercise | Japan Maritime Self-Defense Force I had the privilege of being the catalyst for the deployment of the Maritime Self-Defense Force to the Indo-Pacific. There are people like Prof. Nakayama of …

海上自衛隊艦船、インド太平洋へ

令和3年度インド太平洋方面派遣訓練|海上自衛隊 〔JMSDF〕 オフィシャルサイト 海上自衛隊のインド太平洋派遣のきっかけは私が作りました。 慶應大学の中山教授のように、私に対し「他の人が立ち上げた」大嘘を言う人がいるので百万回位書きます。自慢した…

Cleo Paskal on Afghanistan and the Indo-Pacific

I have organised a fundraising talk in support of uniforms for Palau Judo Kids, Palau Police Academy. On 20 August, the last of seven consecutive nights, we invited Ms Cleo Paskal, who published a report on Indo-Pacific Strategies from Cha…

クレオ・パスカルが語るアフガンとインド太平洋

パラオ柔道キッズ・パラオポリスアカデミー、道着支援のファンドレジジングトークを企画した。七夜連続の最終日、8月20日は今年3月にロンドンのチャタムハウスから報告書を出したクレオ・パスカル女史をお招きした。 この報告書が調査対象とした6カ国(英米…

パラオ海洋保護区と国際法(2)沖縄玉城知事動く

パラオ海洋保護区について今パラオが揺れている。 もともと、国際法も科学的根拠を欠いた政策であった。さらに国内に反対の声が多く、選挙資金を巡る大統領権限を利用した無理やりに通した案件だ。 結果何が起こったのか?遠洋漁業でとれたマグロなどの補給…

パラオ海洋保護区と国際法(1)国交省官僚の無知と無責任

2020年1月に施行されたパラオ海洋保護区、Palau National Maritime Sanctiary (PNMS)は前大統領、トミー・レメンゲザウの発案で制定された。私はその案を本人から最初に聞いた一人である。 レメンゲザウ氏は、副大統領としてナカムラ大統領を1993年から支え…

ラロトンガ条約 メモ

概要南太平洋非核地帯条約(ラロトンガ条約)は、1985年8月6日に署名が開始され、1986年12月11日に発効した。 この条約は、南太平洋での核実験の経験から生まれたもので、人口の多い地域での非核地帯としては、ラテンアメリカのトラテロルコ条約に次いで2番…

ミクロネシア5カ国は太平洋諸島フォーラムから離脱すべきか?

<中国の影響下にあるフォーラム> 今年50周年を迎える太平洋諸島フォーラムの第51回総会がオンラインで8月6日開催された。事務局長選挙を巡って今年2月にフォーラム離脱を表明したミクロネシア5カ国(パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島、キリ…

Should the five Micronesian countries leave the Pacific Islands Forum? 

Should the five Micronesian countries leave the Pacific Islands Forum? <China is not matter> The 51st Pacific Islands Forum Leaders meeting, which celebrates its 50th anniversary this year, was held online on 6 August. The five Micronesian countries (Palau, Fe</china>…

Removal Huawei from Palau's telecom infrastructure

Last year I declared that I become a kingmaker for President Surangel Whipps. After he became the Presindent, I have been cheering his radical foreign and domestic political activities. Palau, a small country with a population of 20,000, i…

パラオ通信インフラからHuawei排除

スランゲル・ウィップス大統領のキングメーカーを昨年宣言し、その過激なまでの外交、内政活動を陰ながら応援。世界が注目する2万(本当は1.2万人)の小国パラオは、過去の腐敗社会の改革を進めている。残念なことにこの腐敗構図は日本人が作ってきたことは…

パラオ郵便局ー麻薬対策に日本が助っ人?

パラオの畏友、シャンティ・アサヌマ氏が郵便局局長になって、郵便管理システムの情報公開が進んでいる。 以前、インド太平洋PodCafeでパラオの国家安全保障局局長、ジェニファー・アンソン女史をお招きした時に、指摘していた問題。いよいよ日本大使館が動…

The US doesn't know how fishing industry works

The US military's expansion into the Indo-Pacific has been remarkable. This may be due to the military threat posed by China, which includes illegal fishing vessels and presence of the Little Blue Men- maritime militia. But there are plent…

漁業の仕組みがわからないアメリカ

米軍のインド太平洋への進出が目覚しい。その背景には中国の軍事的脅威があるのであろうが、その中国の軍事的脅威の中に違法操業船も含まれる。海上民兵Little Blue Menの存在もある。が、それ以外の違法操業がピンからキリまで山ほどある。 アメリカ合衆国…

パラオ、ウィップス大統領 米オースティン国防相と会談

ウィップス大統領を筆頭にグアム、ハワイ、ワシントンDCと訪問中のパラオ安全保障チーム。過密スケジュールが気になりますが、ペンタゴンでの会合が一番重要でしょう。 重要なのは "security and defense are perpetual" 自由連合協定が永遠であることを大…

FSM - 米軍の本気

在ミクロネシア米国大使館が情報をどんどん公開している。 30年間、ミクロネシア連邦を見てきて、米国がこんなに真剣になったのは初めてだ。70年何をしてきたのであろう?という批判と、よくここまで、という安堵感。そして、彼らを動かしたであろう中国の…

FSM President visit to INDOPACOM

This is also a big story. The U.S. military was simultaneously reforming its security posture in Palau and Micronesia (and probably the Marshall Islands as well). More and more, I'm concerned about the lackadaisical nature of this year's P…

FSMパヌエロ大統領インド太平洋司令軍へ・・

これも大きな話である。米軍はパラオ、ミクロネシア同時に、(多分マーシャル諸島もだと思うが)安全保障体制の改革を進めていた。ますます、今年の島サミットの脳天気さが気に掛かる。海洋安全保障がかろうじて議案に入ったことを良しとしよう。 ミクロネシ…

FBI in FSM

I wrote the other day that more and more U.S. troops are entering Palau and that the President and his security team are finally going to Washington DC. I was concerned about the Federated States of Micronesia, which has diplomatic relatio…

FBI ミクロネシア連邦に入る

米軍が、どんどんパラオに入り、いよいよ大統領とその安全保障チームがワシントンDCに行くこともを先日書いた。パラオ同様、いや中国との国交があり、パラオ以上に安全保障上懸念があるミクロネシア連邦が気になっていた。 まずはパヌエロ大統領がハワイの…

パラオ安全保障チームーグアム・ハワイ・ワシントンDCへ!

パラオ、ウィップス大統領を筆頭としたパラオ政府要人が、グアム、ハワイ、ワシントンDCを訪問します。 パラオ柔道キッズ・ポリスアカデミー道着支援はこの動きに連動しています。 パラオの安全保障協議。 現在入り込んでいる中共マフィアなどパラオの腐敗社…