やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

二人の男に愛された太平洋

二人の男に愛された太平洋 ミクロネシアの政治的地位、米国とミクロネシア3カ国が締結する自由連合協定とは何か? 1945年からパラオ独立1994年までのミクロネシア50年の歴史。実は今まで意識して勉強したことはない。日本語の文献はあまりないし、あっても…

日米安全保障協議委員会(「2+2」)へのコメント

先日発表された日米安全保障協議委員会(「2+2」)を豪州政府の知り合いに送ったら結構な反応があった。特にパトロールボート支援のところだ。みんな知らなかった。日米同盟だから豪州抜き当たり前とは言っても、実施は豪州も関係してくるはずだ。 それに豪…

「移動する太平洋の島の人々」(7)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(7) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

日米安全保障協議委員会(「2+2」)発表

日米安全保障協議委員会(「2+2」)が本日発表されました。 英文 http://www.mofa.go.jp/region/n-america/us/security/scc/pdfs/joint_120427_en.pdf この中の II. New Initiatives to Promote Regional Peace, Stability, and Prosperity に気になる表記が…

「移動する太平洋の島の人々」(6)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(6) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(5)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(5) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(4)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(4) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(3)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(3) 国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ 2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:30 (於…

「移動する太平洋の島の人々」(2)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(2) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(1)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(1) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

書籍出版のお知らせ『ラテンアメリカ・オセアニア』

ミネルヴァ書房から世界政治叢書『ラテンアメリカ・オセアニア』がこの4月30日の発行される事になりました。 この中の第9章を書かせていただきました。 タイトルは「太平洋島嶼国の政治経済と地域協力」と固いのですが、5万年前の先史から、欧米の植民…

タイ王立海軍が支援するHopeful Children (2)

タイの友人、Visit Dejkumtornさんが組織し、年1回タイ王立海軍の協力得て実施しているHopeful Children。 1991年から始まったこの事業は20年の歴史を持つ。 今年も無事、この3月に開催された、とビジットさんから今朝メールと写真が届いた。 タイの孤児や…

青の革命 ー 豪州新外相が進める外交政策

青の革命 ー 豪州新外相が進める外交政策 豪州新外相ボブ•カーへの期待は大きいようだ。 4月11日付のThe Australianに”Taking the helm on high seas”というオピニオンが出た。執筆者は今回の出張の面談者でもあるDr Anthony BerginとDr Sam Batemanだ。 ラ…

ミクロネシア自由連合協定の終結とPPBPの終結

オーストラリア出張の報告書を作成中だが、ブログに小出しで紹介したい。 豪州国防省との面談で興味深い指摘があった。 現在豪州はミクロネシア3国に対し下記の5隻の警備艇を供与している。 これらが寿命を迎えるのが2020年から2027年である。 豪州政府はP…

豪州新外相誕生 ー Bob Carr

Kevin Rudd外相の党首選敗退の後、新たな外相にBob Carr氏が誕生した。 1995年~2005年 NSW州首相を10年勤めたベテラン政治家である。 今まで軍事政権のフィジーに強硬姿勢を示して来たラッド外相路線の変更が期待されている。 OPINION - Financial Review C…

Micronesia Seminar

笹川太平洋島嶼国基金が立ちあげた事業についてとても重要なプレスリリースが4月5日付けであった。 現在出張中なので、後日整理したい。 基金が立ち上げた事業がイエズス会の判断とミクロネシアの人々の支持によって継続される事となった。 基金が立ち上げ…

桜ちる 満ちる月夜の 落ちる恋

桜ちる 満ちる月夜の 落ちる恋 最近うたってなかった。 いただくメールに桜情報が必ず着いている。 今日は東京の桜が散り始めた、と。 で、「ちる」 でまとめてみました。

WCPFCの予算配分

メモ 太平洋の地域組織については後日書く予定。 面白い数字を見つけたのでメモだけしておきます。 ポナペにある漁業資源管理を目的とした地域組織 ー WCPFCの予算配分が面白い。 メンバー国の漁獲高によって予算が割り振られる。 WCPFCのConvention areaで…

小室直樹の天皇論

小室直樹と出会ったのは高校生の時だった。講談調の文章は読みやすくいろいろ読んで飽きてしまったが、一昨年の訃報を聞き、どんな方であったか初めて知り、再び関心を持ち出した。 http://youtu.be/S-aC9KL8PXs http://youtu.be/YVc_earsLGA まずは天皇論か…

パラオの違法操業取締 続報 — Microsoft創業者のヨットも協力

パラオの違法操業取締 — 続報 パラオのEEZ内で違法操業をしていた中国船を取締中、漁船員1名がパラオの発砲により死亡。上空から撮影していた3名を乗せた飛行機が行方不明、とのニュースがあったが、その続報である。 台湾と国交のあるパラオに中国の大使…

パラオの海底ケーブル

数年前からパラオとグアムを結ぶ海底ケーブルの話が進んでいる。2010年11月にパラオで開催した海上保安事業会議に時にPNCCの社長から直接聞いた話である。10年程前にも一度海底ケーブルの話が浮かんだが、費用対効果が悪いと却下されたようだ。 先日訪ねて…

4年掛りの豪州太平洋島嶼戦略

2008年6月。ちょうど日本財団と笹川平和財団が進めるミクロネシア海上保安事業が立ち上がった時期と同時に、豪州上院議員外交委員会が”inquire into the major economic and security challenges facing Papua New Guinea and the island states of the sou…

パラオ違法操業取締で4名が死亡

4月1日の日曜日、パラオで違法操業を取締中、パラオ警官の発砲で中国漁船の漁師1名が死亡した。またこの違法操業取締の様子を上空から撮影した飛行機が墜落。2名の警官と1名のパイロットが未だ行方不明。 違法操業をしていた中国漁船の乗組員5名は拘束…

豪州が進める小型警備艇の供与

日本財団がミクロネシア3国に小型の警備艇を供与する事となったが、先に豪州も同様の支援をしていた。 2006年にソロモン諸島に、2010年にはバヌアツに供与。 また、2002年あたりから太平洋越境犯罪コーディネーションセンター Pacific Transnational Crime …

”Real” で“True”な競争ってナニ?NZの電気通信

3月30−31日、慶応大学メディア・コミュニケーション研究所の菅谷実教授が私が所属するオタゴ大学にいらした。数年前からご関心を持たれた太平洋の電気通信政策の調査の一環だ。 数年前、慶応大学の特別研究生として1年程お世話になった。この間、大学のセ…

stupid people

女が仕事で業績を上げたり、学問で高位に進むと、それなりの社会的立場のある人でさえ、愚かな批判を始める。 ここ数年、私は博士課程に入ってのたうち回っている。音大出の私が博士課程にいることが面白くないおじさん、おばさん達が、何の遠慮もなく「あた…