やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

Dear Mr Alexander B. Gray - Japan-Anglo alliance 🇯🇵🇬🇧🇺🇸

Dear Mr Alexander B. Gray It is my sincere pleasure to know that you are expressing your deep interest and positive opinions on the Pacific Island countries where I have been involved for over 30 years. In particular, your proposal to expa…

読書メモ ワシントン会議1921年

1921−22年に開催されたワシントン会議は、ヤップ条約があるので、いくつか文献を読んできた。博論にも書いている。 しかし、その全体像は気になっていても必要という状況でなかったのでお預けにしていた。 空母エリザベスがインド太平洋にやってきた。日英同…

再読『東南アジアの解放と日本の遺産』レブラ著 - 第四章インドネシア郷土防衛義勇軍

数年前にこの本を読んだ時、植民地からの解放と独立を支えた日本軍と、残虐な行為をした日本軍の極端な2面性が理解でき、そのことだけが印象に残っていた。違う人物であり、違う時間(戦況)があったのだ。 レブラ著『東南アジアの解放と日本の遺産』を再読…

米太平洋空軍司令官ケネス・S・ウィルズバック大将ーパラオ入り

パラオにどんどん米軍が入ってきていることはブログで、FacebookでTweeterで知らせてきた。昨日はいよいよ米太平洋空軍司令官 ケネス・S・ウィルズバック大将がパラオ入りした。ニュースより先に在パラオ米国大使館が映像を出し、また大統領記者会見の模様も…

再読『東南アジアの解放と日本の遺産』レブラ著 - 第三章ビルマ独立義勇軍

軍部クーデターによるミャンマーの混乱。この軍部は日本が創立を支援し、今でもODAが即ち日本国民の税金が支援している体制なのではないか? 南機関の鈴木大佐は英雄とは言い切れない存在だったはず、と記憶を辿っていた。再読して、当初より鈴木大佐が所属…

再読『東南アジアの解放と日本の遺産』レブラ著 - 第二章インド国民軍

1926年には「ファシズムと共産主義の新たな総合をインドは実現する」べきであると主張 平間洋一先生の本で引用されていた 『東南アジアの解放と日本の遺産』(ジョイス・C・レブラ著 秀英書房 1981年)。絶版になっていた同書を2016年購入。その内容は強く記…

5th France-Oceania Summit (19 July 2021) - Viva Pacific France

The 5th France-Oceania Summit was held online on July 19, 2021. President Macron emphasized maritime security cooperation, as the Reuters article said. Macron seems to talked about building a network of coast guards in the South Pacific fo…

第5回フランス・オセアニア首脳会議 Viva太平洋の🇫🇷

2021年7月19日、第5回フランス・オセアニア首脳会議がオンラインで開催。マクロン大統領は海洋協力を強調した。上記のロイターの記事には 情報共有、作戦協力、訓練という3つの主要な目的のために、南太平洋の沿岸警備隊のネットワークを構築する事が書かれ…

国家安全保障問題担当、元大統領補佐官はマグロのことを知らないかもしれない

国家安全保障問題担当、元大統領補佐官はマグロを知らないかもしれない トランプ政権がインド太平洋、特に太平洋島嶼国に明確にコミットする様子はしっかりフォローしてきた。しかし、国家安全保障問題担当、元大統領補佐官のロバート・オブライアン氏が、米…

Former Assistant to the President for National Security Affairs may not know about Tuna

Former Assistant to the President for National Security Affairs may not know about Tuna I have been following closely the Trump administration's clear commitment to the Indo-Pacific, especially the Pacific island nations. However, I was su…

ソロモン諸島を共産主義から救えるか?

2019年9月、国連総会を直前にソロモン諸島とキリバスが突然、台湾から中国に外交関係を替えた事をまだ皆さんは覚えているでしょうか?米国ペンス副大統領はソロモン諸島ソガバレ首相との会談をキャンセル。他方ソロモン諸島国内では中央政府の突然の決定に大…

米国とミクロネシア連邦、ハワイでの「ハイレベル」防衛協議に向けて準備を開始

アメリカの本気。 パラオに「ドヒャー」と米軍を送る一方で、中国と外交関係にあるミクロネシア連邦のパヌエロ大統領をハワイのインド太平洋司令軍に招待、いや呼びつけたのだ。会談の内容は明かされていないが、カート・キャンベルが言っていたことではない…

月刊正論編集部が信じなかったバヌアツのパスポート販売の闇

バヌアツパスポートが支援している世界の極悪犯罪者の話はガーディアンよりも1年早く書いています。というかその仕組みを2019年6月に発見したのは私です。全て⬇️に書いてあります! 昨年の秋、月刊正論編集部から連絡があり、太平洋島嶼国に関する論文を書い…

オブライアン前米大統領補佐官が語る米領サモアのツナ缶(2)🍊

ロバート・オブライアン氏に米領サモアのマグロ漁業の件をしっかりブリーフィングしないとと思い、関連資料を確認した。 今、Pacific Islands Monthlyがウェブで読めるのだ。しかも文字が加工できるようになっている。Pacific Islands Monthlyは1931年から20…

太平洋は基本 「女尊男卑」

Facebookがうまくコピーできなので写真をコピペします。 昨日、オンライン講演で「米軍が少しずつ入って来てるのですね」と聞かれ、 私「少し?とんでもない!ドヒャーと入ってます。しかも女性兵を筆頭に。」 米軍はニクイ!勉強している。技が細かい。女性…

ナウル人がチュークから帰還してから75周年を迎えたことを受けて-デービッド・W・パヌエロ閣下の声明

ナウルのツイッターをフォローしている日本人は、2021年7月10日、ミクロネシア連邦大統領がナウルについて、日本軍の非人道的行為を非難しつつスピーチをしているのを知っているだろうか? 以下、英文スピーチを機械訳し、ざっと目を通しましたが。間違いが…

オールUSでパラオの海を守る

「タスクフォース・オセアニアの太平洋増強チームは先日、オセアニアの島国への継続的な支援を行う最初のローテーションツアーを終え、この地域の同盟国やパートナーに対する米陸軍太平洋軍と米インド太平洋軍のコミットメントを示しました。」 日本財団と海…

サモア政権交代劇ー島国の政治・中国・FOIP(10)

2008年からミクロネシア海洋安全保障事業にかかりっきりで、赤道以南は軽くしかフォローしていなかった。サモアは首相暗殺未遂などのニュースも気になっていたが、楽園の島の日常風景なのだ。旅行会社と外務省が出す観光情報しか知らない一般人、メディアは…

またもや!パラオのカジノ法案 🍊

この件、また蒸し返しているらしい。もう少し調べて文章書きます。 islandtimes.org islandtimes.org islandtimes.org islandtimes.org islandtimes.org

レメンゲサウ前大統領、罰金不払いを責められる

islandtimes.org パラオのレメンゲサウ前大統領が数々の不正に手を出していたことは、太平洋中の専門家の常識なのだが、なぜか日本人、肝心の外務省が知らない。 太平洋島嶼国の首脳たちは、マフィアもアラブの王様もロンドンのシティも手玉に取るようなした…

ペリリュー島における米軍の飛行場活性化プロジェクト

米軍、どんどんパラオに入っています。 「兵隊さんは偉かった」 「親日国家パラオー」 としか叫べない日本人がペリリューをどんな島にしてしまったか?しっかり見てもらいましょう。他方パラオ国内はメディアを中心に米軍の関与を反対する動きがあります。彼…

エスパー米国防長官パラオ訪問の背景<講演案内>

"The United States understands that, we welcome that –it's been kind of lonely at the top to be honest, since the wall fell in Berlin (in 1989). "But while we welcome the new order it has to be by the same rule of law that all of us live b…

パラオ全土が監視体制か?インド太平洋軍レーダー設置進む

これも気になっていたニュースだ。パラオのアンガウルに米軍のレーダー基地ができる予定であったが、この記事を読むとパラオ全土にレーダー、監視機能が設置されるようなのだ。 2019年10月 沿岸監視システムがカヤンゲル州とアンガウル州に完成 今後、南西諸…

日本自衛隊800人がパラオに・・

今回の島サミット。米国を呼ばずに、防衛問題を語らずに、いったい日本政府は何をしているのだ。木原稔総理補佐官からは二度も丁寧な回答をいただき、責めるべきは島嶼国・安全保障音痴の外務省か、と気落ちしていたところ、パラオのウィップス大統領の記者…

オブライアン前米大統領補佐官が語る米領サモアのツナ缶

国家安全保障局が、身近である。 トランプ政権の国家安全保障局トップだったオブライアン氏と、太平洋島嶼国に関心が強かったAlexander B. GrayがThe Diplomats に続けて太平洋島嶼国政策の論考を出した。日本の、谷内氏、北村氏が太平洋島嶼国政策を論じて…

バイデン政権インド太平洋の皇帝が語る

バイデン政権の動きはほとんど追っていない。ペンタゴンが、インド太平洋軍がパラオにインド太平洋に展開している詳細以外は・・ トランプ政権NSSキーパーソンだけでなく、バイデン政権のアジア担当、通称Tsar 皇帝のカート・キャンベルが、バイデン政権も太…

インターネットの父、村井純氏が知らない太平洋の中共サイバー犯罪<講演のご案内>

英国の学会で発表したICT4D からICT4CCC - Chinese Cyber Crimeの発表を下記の通り日本語でやります。マンチェスター大学、Richard Heeks教授が主催するパネルに応募したところ、アクセプトされました。 「楽園のサイバー犯罪」関心のある方が多かったことと…

米国家安全保障局前事務官Alexに嘘を教えたのは誰だ!中共の列島線は日本軍のコピー?🍊

このブログ後で書きますが、同盟国のシニア高官ってもしや日本の自衛官でない事を祈る。 なんと米国前政権の国家安全保障局のAlex Grayに、現在の中共の列島線戦略は、戦争中の日本軍の戦略であると話したらしい。 この件、数年前に耳にして調べたがそうでは…