やしの実通信 by Dr Rieko Hayakawa

太平洋を渡り歩いて35年。島と海を国際政治、開発、海洋法の視点で見ていきます。

笹川太平洋島嶼国基金

第44回PIF年次総会 - その3

PIF年次総会が終了するとpost-Forum dialogueが開催される。 PIFメンバー国と主に援助国で非PIFメンバーの日本、米、EU、中国等々の対話が設定される。 今年、日本政府は鈴木外務副大臣(総理特使)を派遣した。 (総理特使)ー これ重要。 過去3年間の日本…

第44回PIF年次総会 - その2

先週、マーシャル諸島で開催された第44回PIF年次総会、そろそろ報告や評価が出てきた。 コミュニケの他に気候変動を取り上げたMajuro Declarationも作成された。 <コミュニケ> http://pacificpolicy.org/wp-content/uploads/2013/09/2013_Forum_Communique…

戦後復興と公営ギャンブル

戦後の復興を支えた公営ギャンブル。 いったいどの位の資金が復興を支えたのか。 資料を見た事はない。(ご存知の方がいればご教示ください。) 1948年 宝くじ 当せん金附証票法 (総務省管轄 旧自治省) 1948年 自転車競技法案GHQ認可 *1 (経済産業省管…

パラオと三塚議員と私の買物症候群

自分のワードローブに、サイズの小さくなったスーツが5、6着、ドレスが5、6着ある。 これが捨てられない。合計するとゼロが6個位の代物だ。 あの頃より、1、2サイズ増えたきり元に戻らない。(´_`。) なぜ私のワードローブから三塚議員の話に飛ぶの…

三塚博議員とカストロ議長の関係

以前触れた故三塚博議員とカストロ議長の関係が気になって(記憶違いかも、と)ウェッブサーフィンしてみた。 やっぱり三塚議員は日本キューバ友好議員連盟会長だった。 (三塚議員は日本パラオ友好議員連盟の会長もされており、今の日パの関係は、三塚議員…

コントラクトアーケオロジー 契約考古学

もうお会いしてから20年以上経つ東海大学の中島功教授のためにこのブログを書きます。 考古学 ー この響きは多くの人を惹き付けるらしい。 インディジョーンズ、シュリーマン、トトロのお父さん、イングリッシュ・ペイシェントの主人公、等々あげればきり…

更新メールのご案内

弊ブログ、不定期にも拘らず、毎日100人近い訪問者をいただき感謝しております。 継続する励みになっております。 現在、財団関係者を中心に更新のご案内メールを出させていただいておりますが、同案内メールご希望の方はご連絡ください。 下記コメントに…

パラオのユネスコ世界遺産登録を支援した笹川太平洋島嶼国基金

パラオから嬉しいニュースが届いた。 下記、コピーさせていただく。 − − − パラオでは今、世界遺産の話で盛り上がっています。 パラオの南ラグーンとロックアイランドが世界遺産の複合遺産に登録されました。 2012年6月24日からロシアのサンクトペテルブルク…

北朝鮮政府代表団フィジー訪問

6月4日夜、北朝鮮政府代表団がフィジーに到着した。 フィジーのクブアボラ外務大臣によれば、平和構築の経験があるフィジーが南北朝鮮の和解統合にメディエーターとしての役割を果たす事ができるであろう、とのこと。 フィジーは1975年北朝鮮との国交を樹…

何を今更の「島サミット」(3)

対太平洋島嶼国の関係とは、即ち米国との関係ナリ。 これは財団に入った1991年、現場ですぐに実感した。 特にケネディの落し子みたいなPEACESAT事業に関わると米国の太平洋への関与がまざまざと見えるのである。 1991年は冷戦が終結し、米国がサーッと太平洋…

何を今更の「島サミット」(2)

太平洋島嶼国支援における、日米協力と海洋問題。 今回の島サミットで初めて取り上げられた。 「何を今更」との渡辺昭夫先生のコメントは「前進ではある。結構!」と続く。 ホントウにやっと前進、というかやっとあるべき姿になったのである。 実は、「日米…

何を今更の「島サミット」

第6回島サミットが5月25,26日の2日間にわたって開催された。 各メディアは「日米協力で太平洋に拡大する中国を牽制!」と勇ましいかったが、結果はメディアや一部の学者、政治家の想像とは違うものになったようだ。 当方の先生でもあり、2代目笹川太平…

「移動する太平洋の島の人々」(7)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(7) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(6)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(6) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(5)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(5) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(4)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(4) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(3)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(3) 国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ 2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:30 (於…

「移動する太平洋の島の人々」(2)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(2) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

「移動する太平洋の島の人々」(1)

(2012年1月琉球大学国際沖縄研究所のご招待で講演させていただいた内容を同研究所の許可を得て掲載させていただきます。) 「移動する太平洋の島の人々」(1) 琉球大学国際沖縄研究所:IIOS レクチャーシリーズ2011第6回 2012年1月10日(火) 18:00~19:…

書籍出版のお知らせ『ラテンアメリカ・オセアニア』

ミネルヴァ書房から世界政治叢書『ラテンアメリカ・オセアニア』がこの4月30日の発行される事になりました。 この中の第9章を書かせていただきました。 タイトルは「太平洋島嶼国の政治経済と地域協力」と固いのですが、5万年前の先史から、欧米の植民…

ジョージ・ツポウ5世(4)- 国葬参列

2012年3月27日、トンガで行われたジョージ・ツポウ5世の国葬に急遽参列させていただく事となった。 国葬を取り仕切る新国王ツポウ6世のご判断で、経済的影響を最小限にするため28日に予定していた国葬は一日切り上げ27日になった。 こんな急な日程では外…

ジョージ・ツポウ5世(3) – 太平洋の島に見る皇室外交

2006年9月19日に執り行われたトンガ王国、ツポウ四世の国葬に参列させていただきました。 ーーー トンガはお相撲、そろばん等日本との関係が深い国であったが、90年代後半からその関係は薄れていた。他方1999年にそれまで台湾支持であったのを…

恥かいて学ぶカヌーの早さかな

恥をかいて学ぶカヌーの速さ 親分「今度教科書を出すんだってね。ミネルヴァ書房と言えば学術書が中心のしっかりした出版社だよ。ところでどんな事を書いたの?」 私「はい、太平洋の人々が数千年前にはすでに数千キロを航海し、西はマダガスカルから東はイ…

ジョージ・ツポウ5世(2) – 日本の皇室が支えたトンガの民主化

(左からツポウ1世、カメハメハ1世、ポマレ5世) トンガ王国の皇室は国民から広く愛され、トンガの伝統文化を代表するような存在である。 太平洋の島で唯一、西洋の植民地支配を免れたのも、ツポウ1世の優れた判断力と指導力のためであった。 タヒチのポマ…

ジョージ・ツポウ5世 (1)– My “Your Royal Highness”の思い出

ジョージ・ツポウ5世 (1)– My “Your Royal Highness”の思い出 故笹川良一名誉会がトンガ王国の日本名誉領事を拝命されていたため、この日曜日香港で亡くなられたジョージ・ツポウ5世が来日された時は空港への御出迎えが、財団に入ったばかりの私の業務…

太平洋島サミット2012ーフィジー問題

太平洋島サミット2012ーフィジー問題 先日発表された太平洋島サミットの提言にフィジー問題が取り上げられている。 日本は2006年の軍部クーデター以来、豪NZと一歩距離をおいて対話とエンゲージメントを主張して来たはずなので今までと変化がある対応とは言…

太平洋島サミット2012-人の移動

太平洋島サミット2012-人の移動 先日発表された太平洋島サミットへむけた提言の中で見落とされている点がある。 ここ数年豪州NZで注目され、今米国とミクロネシア3カ国の間に問題になっている島人の移動、島嶼国からこれらメトロポリタン諸国への移動である…

太平洋島サミットー海洋外交を優先議案に

太平洋島サミットー海洋外交を優先議案に 11月15日、外務省から来年の太平洋島サミットへ向けた提言が発表された。 1ヶ月程前、外務省から突然連絡をいただいた。この提言に向けて意見が欲しい、という内容であった。なんでも笹川会長からこのブログ「やし…

iSPINF-2

iSPINF-2 なぜ笹川太平洋島嶼国基金がICT事業に重点を置く様になったのか。 それは1988年に開催された「太平洋島嶼国会議」でフィジーの故カミセセ・マラ首相から故笹川良一名誉会長に、太平洋諸島のために衛星を打ち上げて欲しい、という要請があったことに…

iSPINF

iSPINF スティーブ・ジョブス氏が亡くなって初めてマッキントッシュの制作者を知る事になったが、20数年、自分は一貫してマックだった。 笹川平和財団で最初にインターネットを使い出したのは自分である。 上の写真ーマック・クラッシックを自分で買い、机の…